和歌山市議会 > 2017-03-10 >
03月10日-09号

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  1. 和歌山市議会 2017-03-10
    03月10日-09号


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    平成29年  2月 定例会                平成29年          和歌山市議会2月定例会会議録 第9号            平成29年3月10日(金曜日)     -----------------------------議事日程第9号平成29年3月10日(金)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問第3 議案第29号から同第76号まで     -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問(松井紀博君、遠藤富士雄君)日程第3 議案第29号から同第76号まで     -----------------------------出席議員(38名)  1番  林 隆一君  2番  山野麻衣子君  3番  中村朝人君  4番  堀 良子君  5番  西風章世君  6番  園内浩樹君  7番  永野裕久君  8番  中村元彦君  9番  浜田真輔君 10番  中谷謙二君 11番  丹羽直子君 12番  浦平美博君 13番  上田康二君 14番  吉本昌純君 15番  松坂美知子君 16番  姫田高宏君 17番  中塚 隆君 18番  薮 浩昭君 19番  奥山昭博君 20番  山本忠相君 21番  井上直樹君 22番  芝本和己君 23番  古川祐典君 24番  戸田正人君 25番  松井紀博君 26番  尾崎方哉君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  中尾友紀君 30番  松本哲郎君 31番  北野 均君 32番  山田好雄君 33番  野嶋広子君 34番  宇治田清治君 35番  寒川 篤君 36番  山本宏一君 37番  遠藤富士雄君 38番  佐伯誠章君   ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長               尾花正啓君 副市長              荒竹宏之君 副市長              森井 均君 市長公室長            辻 正義君 総務局長             田又俊男君 危機管理局長           宮原秀明君 財政局長             小林亮介君 市民環境局長           山本彰徳君 健康局長             立本 治君 福祉局長             平田謙司君 産業まちづくり局長        坂本安廣君 建設局長             南方節也君 会計管理者            南 秀紀君 教育長              原 一起君 教育局長             北 克巳君 消防局長             出口博一君 公営企業管理者職務代理者水道局長 巽 和祥君 選挙管理委員会委員長       川端正展君 代表監査委員           伊藤隆通君 人事委員会委員長         水野八朗君   ---------------出席事務局職員 事務局長             尾崎順一 事務局副局長           中野光進 議事調査課長           中西 太 議事調査課副課長         石本典生 議事班長             藤井一成 調査班長             村井敏晃 企画員              竹下裕威 企画員              佐川恭士 事務主査             國定正幹 事務主査             北野統紀 事務主任             森 賢司 事務副主任            平岡直樹 事務副主任            大江健一   ---------------          午前10時00分開議 ○議長(野嶋広子君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(野嶋広子君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において  井上直樹君  芝本和己君  中尾友紀君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 一般質問 ○議長(野嶋広子君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 松井紀博君。--25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) 皆さん、おはようございます。至政クラブ、こんな顔して動物愛護の松井でございます。どうぞよろしくお願いします。 きょう、めざまし占いは3位でございました。よかったなと。前回、べったでありまして、獅子座ということを申し上げますと、この本会議が終わった後、市長から、私、おうし座ですと、こう言われました。獅子座と相性悪いんですと、これ嫌なこと言うわけです。相性悪いってどうよと言うと、どうも星占いの対極にあるということで、なるほど、市長と議員が対極にあって、議員が市長をチェックする、非常にいい関係やなと思いまして、きょう、おうし座をチェックしましたら、市長、12位でした。どうぞ、お気をつけください。 そんなこんなで一般質問を行うわけですが、きょうは平成29年、西暦が2017年、私たちの大切なオリジナルカレンダーであります皇紀で申せば2677年の3月10日でございます。 3月10日と申しますと、今から72年前になりますが、東京大空襲が、本格的な大空襲が行われたわけでございます。第1回目の大規模な空襲で10万人を超える東京市民が犠牲になったと、こういうことで言われております。 また、時代はずっとたつわけですが、あす3月11日は、皆さんもおわかりのとおり、東日本大震災からもう6年になります。震災関連死も含めますと2万人を超える無辜(むこ)の民が犠牲になりました。 片や戦争、片や自然災害でございますが、いつ何どき、市民、県民、国民の前に不幸が降りかかってくるかわからないというのが現状でございます。 なぜ、こんな話を申したかといいますと、皆さん、連日、テレビで報道されております北朝鮮を含む朝鮮半島の情勢が非常に危うい状態になってまいりました。スカッドミサイル、それでノドンミサイル、これは中距離弾道ミサイルでございまして、スカッドが400基、ノドンが300基、これが実戦配備されてるというのが韓国の国防省の見方でございます。ムスダンにおきましては、もうグアムまで届きますよということでございまして、先日は4基のスカッドが一斉に発射されるという状態であります。 4基が一斉に発射されますと、実は、玄人筋の見方では、2基は撃ち漏らすだろうということでございまして、400基のスカッドミサイルをどの程度まとめて撃てるのかわかりませんが、それを一斉に発射されたときに、果たして着弾点はどこになるのか。北朝鮮は、今のところ、在日の米軍基地だ、こう申しておりますが、それだけの大きな数のミサイルは、米軍基地だけにとどまらず、日本全国さまざまなところがその標的になる可能性は排除できません。47しかない都道府県の県庁所在地も、その射程内ということも排除できないというのが現状だと思います。 市長初め職員の皆さんに、必要以上に危機感をあおるつもりはありません。まして、市民の皆さんに危機感をあおるつもりはありませんが、市長は為政者でいらっしゃいますので、まして2,900名の実動部隊を持つ安全管理の責任者でもあります。消防局の職員、また、危機管理局の職員さんと一度、万一に備えて、そういうときにはどういった避難命令を発令して、どういうことを市役所ができるのかということを、若干でも結構ですんで、シミュレートだけしといていただけたらなと、こんなふうに思う次第でございます。 それでは、通告に従いまして、一般質問を始めさせていただきます。 先般、2月8日から2月11日の日程で、日台友好和歌山市議会議員連盟、遠藤会長並びに寒川副会長、そして同じく副会長の私、3名で、台南市、そして台北市へ行ってまいりました。 今回の仕事は、実は盛りだくさんでございまして、ここで皆さんに御報告すると、きのう、指折り数えますと大体13項目も14項目もありますんで、ちょっと申しわけないんですけども、はしょりまして、特徴的な部分だけ御報告したいと思います。 まず、今回の主たる目的は、台湾政府に対しまして、去年、皆さんに御協力いただきました日台交流サミットin和歌山市の成功へのお礼、御協力へのお礼と、また、本年行われる予定であります熊本市のサミットへの協力の依頼、これが一番の目的でありました。 当初、蔡英文(サイエイブン)総統に面会を求めて日程調整をしていったわけですが、残念ながら面会の実現はかないませんでしたが、かわりまして陳建仁(チンケンジン)副総統が我々一行を出迎えていただきました。一行と申しましても、我々3人に加えまして、全国の友好議員団の協議会の役員さんもともでございまして、皆さんともども総統府にお邪魔いたしまして、陳建仁副総統に手厚くお出迎えをいただきました。 我々議連、また、協議会のこれまでの活動を、副総統はしっかりと、もう既に御承知おきいただいておりまして、皆さんの活動は非常に心強いものだということで、ありがたいお言葉をいただきました。 その上で、同協議会から、熊本サミットへの蔡総統の出席をお願いできないかという要望書を提出したわけでございます。もちろんのこと、その場で即答いただけるわけではございませんが、そういう思いを日本人の我々も持っているんだということを台湾政府にしっかりと伝えてきたところであります。 次の従たる目的の一つでありますのが、台南市議会との何らかの公式な協定なり交流を今後持っていけないかということで、台南市議会に再び訪問してまいりました。 遠藤会長から頼(ライ)市議会議長女史、この方に対しましてさきの中身を申し上げたところ、一度、議会に対して、公式にその旨申し入れてくれないかということで、前向きに検討したいというお返事をいただきました。 その模様は、次の日の台南市の地方紙にでかでかと載りまして、それを、中国語読めるわけじゃないんですけども、それとなく見てますと、日本で唯一の全員が参加している議員連盟だという冠がついてるんですね。これはもう、共産党の皆さんのおかげでございまして、いつもいつもありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。 そういうわけで、これも当初の目的はほぼ達したわけでございます。 主たる目的、従たる目的がその2つでございまして、これから言うのはちょっとおまけなんですが、台南市に湯徳章(トウトクショウ)紀念公園というのがあります。前に、市長、一緒に訪ねさせてもらったときに、改装中の博物館、我々見学したと思うんですが、あれが台南市庁舎、昔の市庁舎なんです。前に行かれた方、覚えてると思うんですけども、その前に大きなロータリーがありまして、その中心が公園になっております。そこが、今、申し上げた台南市湯徳章紀念公園という公園です。 実は、この方、日本人なんです。日本人の弁護士でありまして、日本人の父親、台湾人の母親の間に生まれまして、日本人のおじさんの養子にもなりまして、日本名は坂井徳章さんといいます。弁護士であります。二・二八事件の混乱の中で、身を挺して台南市の台湾人の若者の命を多く救ったということで、地元では英雄視されておりまして、現在の頼(ライ)市長の前の市長さんがこの公園を紀念公園にすべきだということで働きかけてくれました。そこには、坂井弁護士の胸像がしっかりと顕彰されておりまして、彼の一生に関して刻まれております。 また、今の頼市長になりまして、この遺徳をさらにたたえるべきだということで、この公園は坂井弁護士が射殺された、処刑された場所なんですが、その公園で式典を開いて、射殺されたその日、3月13日を台南市の正義と勇気の紀念日ということで定めてくださっております。 台南に、1人の日本人がそうやって今もなお市民の皆さんに愛されてるということで、ぜひここに一度訪ねたいと思いまして、行ってまいりました。遠藤会長、寒川副会長と3人ともども黙祷をささげてまいりました。 もう、以上にさせていただきたいと思います。 今回、おまけですが、むちゃくちゃ寒かったんですよ。台北なんかは8度ぐらいでした。行く前に、議会事務局の職員さんが気温を大体調べてくれましたら、15度から20度ぐらいですねと、こう言うもんで、私は遠藤会長と寒川副会長に、先輩、夏服で行きましょうよということで夏服で行きまして、えらい目に遭いました。寒くて、寒くて。台湾も、そういう寒い日があるんだなということを初めて経験させていただいた今回の台湾行きでございました。 以上で、台湾行きの御報告とさせていただきます。 それでは、本題に入らせていただきます。 今回は、財政について、それと教育についてということで、2本の大きな柱で質問させていただきたいと思います。 おとつい、内閣府から10-12月期のGDPの改定値が発表されました。 個人消費は相変わらず低調なんですが、何とか企業の設備投資がありまして上振れしまして、上方修正で年率換算1.6%、名目、実質で1.2%ですか--ということで、何とか一息つく形かなというところでございます。 ただ、若干不満もありまして、何と公共投資がマイナスです。2.5マイナス。自民党の先生も公明党の先生もいらっしゃるんで、ぜひ皆さんの声を国に届けていただきたいのは、アベノミクスの第1弾の金融政策は、なかなかうまくいってますと。ただ、お金を積極的に出していくという動きよりも、黒田バズーカも今の段階では金利調整ということになってますんで、次は2弾ロケットとして、2本目の矢である積極的な財政出動、これが、今、早急に求められるところであります。 ところが、GDPの改定値を見ると、公共投資がマイナスというのは非常に残念なわけでありまして、企業と民間に頼っていてはだめです。景気の悪いときには、しっかりと公共投資をする。 ただ、公共投資と申しましても、これまでみたいに、例えば道路をつくりましょう、橋をかけましょうということばかりが公共投資なわけではございません。新たな公共投資としまして、皆さんの中で議論になっております、例えば教育、例えば保育、例えば福祉、そういうところに財源を、例えば国債に求めて、しっかりと長期償還を見据えた上での投資、これも立派な公共投資でありますんで、これであれば与党でも野党でもかかわらず賛成できるじゃないかと。 借金が、日本の国債がという話はよく聞いたわけですが、先日、発表された財務省のバランスシートをしっかり見ますと、何と日本の借金は、もう既に金融資産でしっかりとバランスがとれて、もう財政再建はなし遂げたと読み取るのが普通であります。 ましてや、マネーサプライが、ことし、またマイナスになりましたんで、今、国債を発行して、お金を公共投資としてまいて、それでなおかつその国債をしっかりと日銀が買い受ける、こういうことをすることによって景気対策の最後の一押しになると思いますんで、どうぞ政党に所属している議員先生方におかれましては、新たな公共投資に向けた政府の政策を皆さんから後押ししていただきますようにお願いしたいところでございます。これは要望にとどめます。 なぜ、この税金の話をするかといいますと、今回、財政については、ふるさと納税についてやりたいと思いまして、枕で全体の財政の話をさせていただきました。 ふるさと納税は、今から約9年前になりますか、今はもう権力の中枢で押しも押されぬ安倍首相の右腕となりました菅官房長官が、総務大臣のときに導入されたふるさと納税であります。 ゆかりのある、自分が生まれ育った思い入れのある田舎町、ふるさとに対して、都会で稼いだお金の一部ではあるけども、何とか貢献したいという思いを実現しようじゃないかと、こういう趣旨。また、他方で、特徴ある、皆さんが共感できるような、そういった政策をしている町には、それに対して応援したいという思いで自分の収入から一部を納税する、こういう趣旨でございまして、非常に当初はいい制度だないうことで言われたわけでございます。 確かに、教育にしても福祉にしても、我々、一生懸命、子供たちに投資をするわけで、投資をした先は、子供たちが成長した暁には、そこの町でしっかりと労働者として稼いでいただいて、納税していただいて、また、後進を支えていただく、もしくはお年寄りを支えていただく、こういう支える循環が必要なわけですが、一生懸命投資して子育てしても、都会へ出て、都会で稼いで、都会で納税してしまうと、それまでの投資は、はっきり言って、なかったものになってしまうわけでございまして、そういう見地から考えれば、生まれ育った町に納税したいというのは非常にいい話でございます。 そうはいいながら、私なんか振り返ってみますと、長男は広島市、次男は大阪市、長女は加古川市と、全く和歌山市に貢献しておらず、本当に心苦しいというか、そんな思いでおりますが、できれば彼らも和歌山市にふるさと納税してくれるように、これからちょっと頼んでみます。 そんなふるさと納税でございますが、ちょっと趣旨が変わってきまして、どうも原形じゃないよねということになっております。 もちろん、いい政策に対して応援するというのは物すごくいいことですよね。この間、山野議員が一般質問されてるときに、和歌浦のジャズマラソンの話をされてました。そのときに、尾崎議員が私の隣で、こういうのにふるさと納税充てたらええんやと、こう言うんで、そうやなと。こういうことなんですよね。ちょっと特徴のある、町の売り込みになるような、そういう政策にふるさと納税を振り向ける。 また、数年前、私は、犬猫の殺処分ゼロにするための予算をふるさと納税で求めたらどうだと、こういうふうに提案しました。すると、当時の--当時か今かは別としまして--担当部局の方は、犬猫の殺処分にふるさと納税ですか、それは先生、無理違いますかということで、けんもほろろに却下されまして、その後、広島では、全く同じ趣旨でふるさと納税を立ち上げたところ、あっという間に全国各地から賛同者が納税してくれまして、当初の目的であります金額を達成したと、こういうことでございますんで、私は先見の明があったなというふうに、今、思っております。 そんなふうに、さまざまなふるさと納税の形があっていいんですが、一方で、そのマイナス面も当時から指摘されていました。 マイナス面は、例えば、住民サービスというのは、基本的に受ける人がそのかわりに受益者負担として税を納めるんだという大原理原則があります。よそからお金をもうたり、こっちから出したりすると、受益者負担の原則が崩れるんじゃないかというような話もありました。 さらに言えば、そもそも地方交付税制度をもって再分配の機能がきっちりされている現状があっては、地方の小さな町だからといって、1人当たりの税金のかけられてる額が極めて少ないかというと、実はそうではないので、そのあたりはどうなんだというような議論もるるありました。 しかしながら、実行されてきたわけですが、やっぱり賢い人というか、ずる賢い人というか、頭のいい人はいてるもんで、制度が税金じゃなくて実質的には寄附金ですんで、寄附金に対する返礼品というのを考え出すわけですね。その返礼品がどんどん大きくなってきまして、今や、もうポータルサイトみたいなもんもできまして、米、肉、酒、野菜、魚介物、何かスーパーマーケットみたいな状態になってます。ちょっと現状と違うのじゃないかなとは思いながらも、今の我が市においてもそうです。全国的においてもそうです。 このふるさと納税の現状が一体どうなっているのか、当局のほうから我々にわかりやすく教えていただきたい、こんなふうに思います。 続きまして、教育についてを質問いたします。 伏虎義務教育学校に関することでございます。 伏虎義務教育学校が、いよいよ開設いたします。 これは、和歌山市にとって非常に大きなプロジェクトで、時間をかけたプロジェクトでありました。私も、そのプロジェクトといいますか、その当事者、地域に住む方々、ましてやPTAの方々がお友達に多うございましたんで、彼らの奮闘をこの10年間ずっと見続けてまいりました。それで、見続けてきて、私が直接知った情報、一次情報のみ、ここで披瀝させていただきまして、市長にも、また、教育長にも共通認識としていただけたらなと、こう思うわけでございます。 ある日、PTAの連中が酒を酌み交わしております。そのときに、教育委員会の職員さんも一緒に入っておりまして、雑談の中で、単学級の学校の子供が、人間関係がうまく構築できなくて、自分の校区以外の学校に通ってる子供が結構多いんだということです。一度壊れてしまいますと、複数学級であれば、クラスがえがありますんでうまく再構築できるんですが、単学級はそれがうまくいかない。それで、和歌山市の単学級の学校の子供の他校への通学が100人を超えたという報告を彼らは受けるわけです。 100人という数字が多い、少ないは別として、センセーショナルであったんは事実のようで、これは何とか対策せなならんということで、彼らが考えたのは、それじゃ本町小学校城北小学校、この2校が単学級でございまして、この2校のPTAの関係者が、この2校で統廃合して、少なくてもクラスがえをできるようにしようじゃないかということで彼らは話し合いを進めました。 話し合いの中で、一定の合意を見まして、これを教育委員会に話として持ち込もうじゃないかということで教育委員会に持ち込むわけです。 教育委員会も、一定の行政的な根拠も要りますんで、学校規模適正化委員会という委員会を立ち上げまして、適正規模をしっかりと学んで、その答申として、なるほど本町小学校城北小学校の統廃合は極めて合理的であるということで答申を出します。 それを受けて、地域の方々は、協議会を立ち上げて推進しようとするわけですが、その矢先、話をしてると、ならば伏虎中学校も一緒に手を結んで小中一貫の学校にすればどうだという案が彼らの中で浮上するわけです。誰が言ったかは私は存じませんが、非常にその案が皆さんの賛同を得て盛り上がったそうでありまして、いよいよその動きでいこうじゃないかと、こんな話になったわけであります。 それで、その動きを見ていた雄湊小学校のPTAの会長さんが、当時--もう実は若くして亡くなってしまったんですが、市役所の職員さんでありました。それ、いいやないかと、雄湊も入れてくれへんかと、こういう話になったんです。なぜ雄湊は入れてくれへんねやという話です。 城北や本町の方からしますと、雄湊は国道を渡ってくるので、ちょっと交通的に嫌がられるだろうと、まして向こうは単学級じゃなくて複数学級なのでそんなに困ってもないだろうということで最初は声かけなかった。だけど、雄湊にしてみたら、それならばうちも入れてくれよと。だけど、国道渡ってこなあかんよと、いやいや、距離としてそんな大層なことないんで、そういうええ学校ができるんだったら、雄湊の子供たちも参加させてやってほしいということで参加の申し入れがあったと聞きます。そして、3小学校と1中学校でつくろうじゃないかと。 実は、ここがポイントでして、最初から雄湊の方々も、雄湊でその学校をつくろうという意識はなかったんです。実は、最初からあの方々は、話としては、僕が知ってる範囲では、城北小学校の場所が、今の義務教育学校の場所が最も適地だろうという話は、あの方々はされてました。そのときの解説によりますと、本町小学校は、ぶらくり丁という繁華街にも近くて、今度、第二阪和国道が合流してくるので、そんなに静ひつな環境ではないでしょうと。伏虎中学校は、ここは和歌山市の目抜き通りといいますか、中心地の本当に顔になる場所なんで、他の転用がきくポテンシャルの高い土地でしょうと。翻って、城北小学校のあの場所が、最も静ひつな環境が得られる--その3つのうちではね--得られる場所ではないかということで、彼らは城北に一定、的を絞って話をされていて、そこへ雄湊の皆さんも参加させてくれということで乗っかってきたと、これが一つの事実であります。 また、彼らは、いろいろと知恵を絞りまして、これを実現するにはどうするべきかということで、これは戸田副議長なんかもよく記憶してるんですが、我々が1年生のころ、大新幼稚園の閉園の話が非常に大議論になりまして、そのときに反対論を唱える方々が口々に言うのは、これは教育委員会の押しつけだ、そしてそれは行財政の効率化のための行政の都合だと、さらに言えば、この園を卒園した子供たちの--母校と呼びませんね--あれは、自分の卒園した幼稚園に対するノスタルジックな思いはどうするんだと、愛園心はどうするんだと、こういう議論でありました。 伏虎をつくろうというその地域の方々は、この失敗を一つの教訓として、まず行政からの押しつけ、お仕着せ、行政が決めた中身であれば、必ず反対論が先に立つだろう、まず地元から、自分たちが考えて、自分たちが提案するという原理原則は忘れたらだめだと、これが1点でありました。そして、常にノスタルジックな思いというのは誰の胸にもあるもんですが、学校統廃合する目的に卒園者のノスタルジックな思いは関係ないとしようじゃないかということでありました。 そのときに彼らが参考にしたのは、現京都市長、元京都市の教育長の門川氏の70校統廃合の実績でありました。その70校統廃合の1回目は失敗したんです。1回目は、行政がスキームを決めて、地域へ持ち込んで、地域が猛反発をしたと。それに懲りた門川--当時の教育長は、今、申し上げたとおり、地域からの発案、地域からのスキームの提案を待って、提案が来たところに行政が乗っかっていく、こういう手法を使いました。 その上で、先ほど言ったノスタルジックな思いは後回しというのは、なぜかといいますと、学校のある意義というのは、みんなそれぞれ違うわけです。地域の自治会の人にしてみれば、学校は教育する場所だけじゃなくて、地域のコミュニケーションの中心であるという理論をよく話されます。そして、先ほど言ったように、卒業生は、学校は我が心のふるさとであり、ノスタルジックな思いだと、こういうふうになります。 しかし、よくよく考えてみれば、学校の設置の第一義は、子供の教育力の向上、子供の教育に資することが何をいっても第一番の理由ですんで、まず、卒業生の皆さんには申しわけないけども、ノスタルジックな思いは後に置かせてもうて、それで地域の方には申しわけないけども、コミュニティーの中心論も後に置かせてもらって、子供の教育ということをまず第一に考えさせてくれというのをその協議会の一つの大きな柱にしました。 その上で、その3つの論理を闘わせますと、なぜか常に子供の教育力という議論が負けるんです。なぜか負けるんです。なぜか。分析しますと簡単なんです。声が小さいんです。 なぜ、声が小さいかというと、子供の教育をしっかりとつけようという代弁者は、保護者であります。PTAであります。このPTAは、子供が卒業するとPTAも卒業しちゃいます。他方、卒業生は、延々と、脈々と続いた歴史があります。地域の方々も、地域の自治会とか実情を知った地域のリーダー格の方がなっております。この3者で話ししますと、どうしても若い、しかも継続性のないPTAは負けちゃいます。ですから、学校の統廃合で全国の失敗事例を見ると、教育第一議論が後回しにされて、地域コミュニティー論やノスタルジックな残そうじゃないか論が勝ってしまう、だから失敗するという例があります。 そこで、彼らが考えたのは、最初に参画し集まったその当時のPTAの会長初め役員さんたち、女性代表の皆さんは、この事業が成立するまで、成功するまで卒業しないということを決めました。ずっと、後々、後々、会長さんや役員さんは集まってきて参加します。だけど、最初の人もずっとそのまま、同じ幹を上へ伸ばして、太いまま上へ伸ばして他の議論に対抗するという方法をとられました。これはもう、非常に頭のいい考えだなと。ただ、苦労されるのは当たり前です。本当なら、もうお役御免で卒業したいんだけども卒業できない、苦しい中ではありますが、歯を食いしばってされていたのが今の協議会の主要なメンバーの方々であります。 もう1点、門川市長の失敗論、これは門川市長にしてみれば成功論なんですが、彼らにしてみたら、これは失敗論だと言うんですが、門川市長は、統廃合して、廃止される学校に代替施設を提案して地域の合意をもらいました。学校はなくなるけども、そのかわりこういうものを提案して、こういうものをつくるんでどうか了解してくださいと、こういう議論をしました。 しかし、行政マンでない彼らにしてみれば、代替措置を提案するということは、当然、自分らの枠を超えてしまってるわけでありまして、子供たちの第一義のために考えてください、次のことについては議論がまた違ってくるんで、そこは議論しないでくださいということで、皆さんに、最初に各地域の人々と合意形成を図って協議を進めていったわけです。 もちろん、そこに、例えば佐伯先輩議員、例えば城北に当時地盤持たれてました貴志先輩議員、例えば島幸一さんなんかは本町におられますんで、それぞれ--佐伯先生なんか、最も早い段階で統廃合を提唱されてた方ですんで、議員さんそれぞれいろんな思いがあったんですが、地域の協議会の自主性がそうやって芽生えて、自主的な話し合いがされてるんであれば、あえてここは、議員としてでも発言したいものの、じっと辛抱していただいて、それで彼らの自主性を尊重した。こういう、市議会も市議会として貢献してまいりました。 そういった、非常に賢いやり方で地域が力を発揮しまして、時々イレギュラーがありました。その最初の話を知らない方々が途中から入ってきて、なぜここじゃないんやとか、これを残せとか、いろんな意見はありましたけども、それはちょっと横へそれたエラーということもあろうと思いますが、いずれにしても、本筋から離れない範囲でしっかりと働いていただいて、今日の開校を迎えると、こういうことでございます。 関係各位には、月並みな言葉で申しわけないんですが、本当に心から敬意を表したいと思います。 さて、今、私が申し上げたんは、私の知り得る一次情報だけですんで、そこには何十人の方々が、皆さん参画して、さまざまな会議を何十回と開いて、いろいろと働いていただいておりますので、そこには数知れない物語があって、これは一つ一つが実はこの事業のノウハウになるんじゃないかと思うわけです。 和歌山市もこれから後、第2弾、第3弾の統廃合並びに小中一貫校へのチャレンジがあるのかないのかはこれからの議論に任せますが、いずれにしても、もしそれがあったとするならば、今回の例は、全国的にまれに見る初挑戦で大成功という非常に意義のある成功でありましたんで、これをやはりほっとくのはもったいない。貴重な財産であるのは間違いないわけで、開校をここに迎えた今、関係各位が元気で、記憶も元気なうちにしっかりと聞き取りをしていただいて、これをひとつノウハウとして教育委員会に、また、行政に残す努力が必要なんじゃないかと、こんなふうに思うわけです。その辺についてもお答えいただきたいと思います。私の今の考えについて、どうぞお答えください。 続いて、同じく義務教育学校に関することでございますが、同校の校歌についてをテーマにしたいと思います。 去る2月13日でしたか、校歌の授与式というか、そういうのがありました。 市長は、市長室で、作曲されました東京藝術大学の学長であります澤和樹先生をお出迎えされまして、成果物であります、依頼をしておりました伏虎義務教育学校の校歌を受け取られました。そのときに、実はそれが、私、後から聞くわけですが、10時からその授与式が行われたということでございます。 ここから先、ちょっと釈迦に説法で、市長、申しわけないんですが、10時から行われて、恐らく正副議長、正副議運の委員長がその事実を知るのは午後になってからだと後で聞きました。さらに、私が、その授与式があったと聞いたのは午後の7時であります。それで、聞くところによりますと、教育委員会の職員さんたちが各議員の先生方に電話をしたり、あるいはまだ残っていらっしゃる方には直接こういうことをしましたと、おくれて申しわけないという報告をされたと聞いております。 はっきり言って、よくあるんですよ、マスコミに先発表しちゃって、後で知るということはよくあるんです。 よくあるで済ましたらいかんのですが、今回はこれよりもさらに重要な問題がありまして、次の日に我々は待ってるんです。マスコミの報道によって、中身は大体察することができます。しかし、それはマスコミの筆によって、マスコミの考えで書かれた中身でありまして、一次情報じゃないんですよ。我々が知るべきことは、市から発信される一次情報なんです。本来なら--今までも、過去にマスコミを先にやっちゃったというのはありましたよ。でも、そんなときは、必ず市は、マスコミに発表した内容に対しての、みずからの一次情報をしっかり我々議員に知らせに来ました。しかし、残念ながら今回は、中身はマスコミの報道で知っただけで、やったことを知っただけで、次の日の一次情報の報告が全くないわけであります。 我々は、当然のことですが、釈迦に説法、申しわけないんですが、憲法第93条で設置されたこの議会であります。そして、地方自治法第96条でその議決権、そして第98条で調査権を有しております。これはもう、皆さんが知り得ることでございます。 調査する権限というのは、我々にしてみたら、有権者から課せられた義務なんです。調査義務なんです。法律上は調査権限となってますが、調査義務でありまして、ここにいらっしゃる38名の議員さん、議長も含めて、トップ当選の寒川先生からずっとみんな票を積み重ねて、12万票の票の代表者であります。ジャスト12万票であります。その12万票の代表なのか、それとも落選された方の得票も含む13万票なのか、はてさて全ての有権者31万人の31万票なのか、もっと言えば投票権を持たない方も含めて37万票なのか、いずれの代表なのかはわかりませんが、我々は市民の代表の一翼であることは間違いありません。その我々が持ち得る果たさなければならない義務、これは市長を適正にチェックして、節度あるチェック機関として機能するのが我々に課せられた使命でございますんで、我々は一次情報を知る義務があります。そのことを、ぜひ職員の皆さん、しっかりとわかっていただきたいんです。 新聞で中身を知ればいいんじゃないんです。二次情報に頼っていれば、我々の義務は果たすことができないんです。全てあなた方から発信される一次情報を我々議会に届けるのが議会と市当局との信頼関係でありますんで、このことを忘れないでいただきたい。 先ほど、釈迦に説法と言いましたが、お願いですから馬の耳に念仏にならないように、しっかりとこのあたり、腹に含んでいただきたいと思います。 若干、市長を擁護すれば、政治家というのは、どうしても前のめりになるのはわかります。なった後のフォローは、やっぱり事務屋が、実務屋がしっかりとそれをフォローせなあきません。 今回、その発表する判断に至ったのは、市長にも今後は自重していただきたいんですが、その後のフォローをしっかりとできなかったことは、悪いですけども、これは実務屋の皆さんの失態だということで指摘させていただきたいと思います。 実務をなされる事務局というか、市の職員さんを代表して、副市長お2人お座りになってますんで、今、私が申し上げたこと、ちょっと通告では答弁くれと書いてないんで申しわけないんですが、ちょっと今申し上げたことに対して、おのおの思いがありましたら御答弁ください。 次に、同じく校歌でございます。 校歌ができました。それで、驚くことに、何と秋元康先生という--AKBは私でも知ってるわけであります。秋元康さんといえば、僕はもう、すぐに美空ひばりの「川の流れのように」、あれが思い浮かべられるわけですが、それぐらい高名な作詞家、日本で一番高名な作詞家と言って、今や、いいんじゃないかなと思うわけで、この方が作詞をしてくれまして、市長はそれを驚いたのか、うれしかったのか、はっきり言って喜んでおられました。最初は、市民も喜んでおられたかと私は思います。 しかし、ちょっと問題があるわけであります。 一般的によく知られてるわけですが、著作物をつくった場合、その著作権というのが発生しますね。これは、作者が持っとるわけですが、ほとんどの楽曲提供者は、著作権管理会社にその使用料の管理とかそういうのを委ねます。それで、日本にも大きな管理会社があります。秋元康さん--この作曲していただいた澤先生はそこへ登録されておりませんので、今回の曲については、特段その管理会社が管理する対象じゃありません。しかし、詞については、その管理会社が登録を受けて、秋元康先生の楽曲を全て一元管理する包括契約を結んでいるということであります。 じゃあ、そういう対象になった校歌は、どういう扱いになるのかなということでございます。市から、こんな校歌ですと見せられたある市議会議員が、みずからのフェイスブックにその校歌と楽譜、譜面を流そうと、アップしようということでやろうとしたら、いやいやいや、ちょっと待ってくださいということでございます。だめなんです。 使用は、学校が校歌として使用する部分に関しては使用料を免除されております。また、学校が学校のホームページに校歌を載せる場合は、その著作権管理会社に許可を求めて載せることができます。それがなかったら載せてはだめです。 さらに言えば、PTAとか地域の、例えば、今回の協議会とかさまざまな地縁の団体が、みずからのホームページとか公開しているフェイスブック、その他のSNSに載せようというのは、許可を申請してもだめです。 例えば、子供たちが新しい校歌を歌ってます。保護者の1名が、その光景をスマートフォンで録画します。みずからのブログに、例えば、その動画を張っつけます、だめです。 実は、こういう使用に制限が存在するわけであります。 今、ふたをあけて、せっかくあすへの一歩、本当に胸を張って開校を迎えたいこの時期に、ましてや高名な作詞家、作曲家、編曲家が手を携えてつくってくれた校歌に、残念ながらこういった使用の制限が存在してしまう、この事実に関して、一体何が原因でこんなことになってしまったんか、その経緯、先般の浦平議員の一般質問においても、そのあたり、時系列には並べてくれましたが、あなたたちのそのときの行動も含めて詳細を答えていただきたいと。 また、現状では、私は近い将来に禍根を残すと考えておりますが、教育委員会はこれでええと思っておられるのか、そのあたりについてもお答えいただきたいと思います。 以上が第1問でございます。御答弁よろしくお願いします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 荒竹副市長。 〔副市長荒竹宏之君登壇〕 ◎副市長(荒竹宏之君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 教育についてのうち、議会との円滑な意思疎通について、副市長としての役割、そして覚悟はどうかとの御質問でございます。 副市長としての役割は、議会と行政が車の両輪であるとして、市政の発展を目指す市長を全力で支えること、そしてその市長の思いをしっかりと組織内で浸透させ、まとめていくことだと認識しております。 こうした役割を踏まえて、しっかりと今後とも取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 森井副市長。 〔副市長森井 均君登壇〕 ◎副市長(森井均君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 今回、伝達のおくれがあったのはどういうことか、副市長の思いを述べよという御質問でございます。 今回、こういった伝達のおくれがあった、これは職員の気の緩み、心の緩みによって生じたことであると思います。 もとより、地方公務員法第30条においては、職員は、その職務の遂行に当たっては全力をもってこれに傾注しなければならない、遂行しなければならないと規定されております。 私も含めて、こういった心の緩み、気の緩みがないように、職務の遂行に当たっては、全身全霊をもって、いろんなことに注意して遂行していく、これを、私自身も含めて、職員に対して指示していきたい、今、このように感じてございます。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 小林財政局長。 〔財政局長小林亮介君登壇〕 ◎財政局長(小林亮介君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 財政について、ふるさと納税に関することにつきまして、ふるさと納税における本市や全国の自治体の現状について、その特徴的な事項を含め示せという御質問でございます。 まず、本市へのふるさと納税の寄附額でございますが、平成26年度は81万5,000円、平成27年度は2,403万2,500円で、平成28年度は、見込みでございますが、約9,000万円でございます。 また、本市の寄附金税額控除額は、平成26年分は3,037万円、平成27年分は1億6,140万8,000円で、平成28年分の見込みは約2億5,000万円でございます。 平成27年度の寄附額において、本市は中核市45市中30番目で、寄附金を最も集めているのが久留米市の17億5,942万9,000円、最低額は金沢市の97万7,000円で、中核市平均は1億482万9,000円となっております。 全国では、肉や焼酎などの返礼品がある宮崎県都城市が42億3,123万4,000円、返礼品数が1,000品を超える静岡県焼津市が38億2,558万2,000円となっております。 寄附金を多く集めている自治体の特徴といたしましては、返礼品の種類、品数が多いこと、全国的に知られている産品があること、家電製品や自転車などの資産性の高い製品があることなどが考えられます。新聞報道によれば、ある自治体では1万円の寄附で7,000円分の商品券を返礼品に追加したところ、寄附額が11倍になった事例もあります。 返礼品を送ることにつきましては、地域の特産品のPRの手段であると理解しておりますけれども、返礼品が目的で寄附をする自治体を選ぶという方が多くなっていることが、自治体間競争を過熱化させ、制度の趣旨にそぐわなくなっているというのが現状だということでございます。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 教育について、伏虎義務教育学校に関し、学校設立に至るノウハウの蓄積について、これまでの経緯を調査し、体系的にまとめ、そのノウハウを後進に残すべきと考えるがどうかとの御質問です。 いよいよ、4月に伏虎義務教育学校の開校を迎えます。 このような小中一貫校設置という大きなプロジェクトは、行政主導の方策だけではなし得なかったものと考えております。議員の御提案のとおり、しっかりと体系的に取りまとめ、職員で共有し、今後の業務に生かすことが大切であると思っております。 これまでの開校に至るまでの経緯について、さまざまな形でかかわっていただいた関係者からの思いも含め聞き取るとともに、推進協議会の取り組みや会議の記録などを保存し、引き継いでいけるよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 北教育局長。 〔教育局長北 克巳君登壇〕 ◎教育局長(北克巳君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 教育について、伏虎義務教育学校に関して、同校の校歌について、現状では管理者の規定により、その使用に大きな制限があります、何が原因でこのような状態となってしまったのか詳細に、また、現状では将来に禍根を残すと考えるが、これを了とするつもりか否かとの御質問でございます。 伏虎義務教育学校の校歌の制作を東京藝術大学学長、澤和樹氏に依頼し、澤氏から、作詞については、同大学客員教授、秋元康氏に、編曲については啼鵬(ていほう)氏に依頼してくださり、それぞれ承諾をいただいたとの御報告がありました。 秋元氏及び啼鵬氏は、管理者と著作権信託契約を締結していることから、校歌の使用については管理者の規定によるものと認識をいたしました。 平成23年に開校した藤戸台小学校の校歌は、同じ管理者と信託契約を締結されている著名な作詞家、作曲家である及川眠子氏、小坂明子氏に制作をしていただきましたが、現在まで問題なく使用できていることから、今回も特に制限について意識しておりませんでした。したがって、校歌の使用について、いろいろな制限があることについて想定しておりませんでした。 しかしながら、詳しく調査したところ、今後もいろいろな制限が考えられることから、去る2月16日に、このことについて協議をするため、事務局が澤氏と秋元事務所を訪問し、校歌を使用しやすくしていただけるようお願いしたところですが、本日現在、秋元事務所からの具体的な提案には至っておりません。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) それぞれ御答弁いただきましたので、再質問を行います。 両副市長、申しわけなかったですね。突然の御指名でまことに申しわけない。 ただ、さすが、両副市長でございます。職員の代表に値する答弁をしっかりといただきました。 誤解なさらないでほしいんですが、私は、マスコミよりも市議会を優先せよとかマスコミは別じゃないかと、こう言うてるんじゃないんですよ。マスコミはマスコミで、憲法に定められた国民の知る権利を、その代理者として果たすべく、その職務内においてその権利を行使するように必死になって働いております。我々は我々として、その調査する権利をしっかりと行使するために、別の立場で市民の代表としてやっておりますんで、決してマスコミが先や、議会が先やと、こういう話ではないので、そのあたりは誤解のないようにお願いいたします。 さて、まず財政について、ふるさと納税についての第2問でございます。 皆さん、納めてもらうのは年度なんですね。それで、よそへ納めるのは年なんです。年度またぎなんで、ちょっとわかりにくいんですが、ことし平成28年度は9,000万円、この3月末までに恐らく寄附として受けられるでしょうというのが9,000万円です。片や、平成28年12月31日までにどんだけ和歌山市民がよそへ寄附したか、これはまだ予想値です。というのは、全部計算でき上がってません。予想値ですが、2億5,000万円。9,000万円のうち、返礼品とその手続に係る費用で、およそ半分がその費用だというふうに目算されておりますので、4,500万円が実質の寄附、入りですね。それで、2億5,000万円が出ということで、実質2億円の赤字と、こういうのが現状であります。 先ほど、財政局長が説明したように、もうPR合戦になってまして、本来の目的から完全に逸脱しております。 さらに言えば、ふるさと納税の制度、僕も今回、もう一度改めて見たんですが、今までは、例えば、皆さんがよその町を応援したいということで納税、寄附します。そして、皆さんは、年明けに確定申告をします。確定申告をして税務署へ届けると、その寄附したお金のうち約2割が所得税の返納として、還付金として現金で返ってきます。残りの8割は、もともとの所在地である役所の次の年の住民税から控除されます。それで穴埋めしてくれますよ、こういうのがルールでありまして、もちろん2,000円という底入れの部分は、基礎的な部分はあるんですが、大体そういうことでございます。国は、地方自治体が控除する部分をちゃんと地方交付税で手当しますよ、8割は出さなあかんけど、そのうち大体7割5分計算で手当しますよと、こういう約束でありました。 しかし、御承知のとおり、地方交付税は、その詳細がはっきりわかりません。したがいまして、計算して交付したってるよと、こう言われても、ほんまにしてくれてるかどうかはわかりません。ただ、国のすることですから、これに対しての追加予算も総務省で上げていると聞き及びますんで、恐らくちゃんと算定してくださってるんだと国を信用したいんですが、本音では信用してません。 なお、ここは総務省を信頼せんと悪いんですが、さらに財務省はもっとえげつないんですね。 これ、ふるさと納税がどんどんふえていって、当初思ってたよりもはるかに額が大きくなりました。 先ほど申しましたように、確定申告すると所得税、これ国税ですね、国税から2割が返納される、還付されるということですが、今、この制度に新たに取り入れられたワンストップ特例というのがあります。これは、5カ所まで寄附する都市を選べるんです。A市、B市、C市、D市、E市、こういうふうに寄附しますと、それぞれの町から、あなたの町に住んでいる誰それさんは、うちに5万円くれましたよ、3万円くれましたよと、こういうことで報告があります。もとの和歌山市に報告があります。和歌山市は、それを足し込んで、次の年の住民税から控除するわけです。これがワンストップ特例で、利用される方は1回で手続が済むんで非常に便利じゃないかということで導入されたと思うんですが、実は目的がほかにあるとしか思えないんです。 ワンストップ特例を利用すると、先ほど言った確定申告しません。国税である所得税からの還付がなくなるんです。誰が持つんよいうたら、全部和歌山市が持つんです。 一体、最初の2割は国税、8割は地方税、だけどそのうち7割5分は交付税で償還という最初の制度設計が、もう違ってしまってるんです。しかも、その競争は、肉じゃ、野菜じゃ、酒じゃ、米じゃ、全然違う話になってきてしまってるんがこのふるさと納税の現状であります。 これは、もう何とかならんかなと僕は思ってるんですよ。これはいけないと。本来の趣旨に立ち返って--僕は、別に総務省の最初の、原形が悪いとは言うてないんです。否定はしてないんです。これはもう、ありがたい、いいことやと思ってます。国民が、自分の税金が何に使われるか、その目的を指名して納税できる。素敵なことでありまして、このもともとの制度はいいんですが、今、制度がこんなふうに、ある意味狂ってしまった現状について、市長はどのように考えているか、自治体の長として率直な見解を述べてください。 次に、校歌の著作権についてですが、秋元先生も、もちろん秋元先生に依頼してくれた澤先生も、恐らくこういう苦しみがここにあるというのは予想されずに、善意でやっていただいたものと解釈しております。特に、あの大作詞家であります--ちょっと褒め過ぎかもわかりませんが、高名な秋元康さんが今回は無償で引き受けてくれたということで、教育委員会も市長もちょっと喜び過ぎたかな、後先も考えんと浮かれてたかなというのが率直な意見でございます。 もっと慎重に、こういう高名な方に頼めばどうなるんか。先ほど、及川眠子氏や小坂明子氏の話がありました。なるほど、彼女たちも非常に高名な先生方でありますんで、対象としては一緒でしょうが、ところがどっこい、今や秋元康さんというと、まあ言うたら飛ぶ鳥を落とす勢いというか、もう絶対的な存在でありまして、さらに言えば、その著作権管理会社の持つ著作権の中でも稼ぎ頭であることは間違いないわけでありまして、その稼ぎ頭の作品の取り扱いをうやむやというか曖昧にしてしまうかというと、僕はそうはならないと思うわけです。さきの2名には大変失礼ですが、ちょっとそこは世間の認知度というか、それが違い過ぎるなと思うわけで、同じようにはいかんのは火を見るより明らかであります。 秋元事務所に、こらあかんということで2月に訪ねていって、何とかなりませんかということで頼んだようではありますが、いまだ具体的にその回答は得られていないということでございます。 ただ、何度も申しますが、今、このままですと、学校の子供たち、ちなみに子供たちが、例えば、自分のSNSに載せるのもだめですよ。もっと言うたら、ブログに載せるのもだめです。これは許可が出ません。さらに言えば、同窓会--まだありませんが--例えば、伏虎中学校、城北、本町、雄湊、それぞれの学校の卒業生の皆さんが、義務教育学校の卒業生として一つの絆を結ぼうじゃないかということで同窓会を立ち上げていただいて、そのホームページにこの歌詞を載せることはできません。これについては、許可証を出してもだめです。そういうルールです。そういうルールが、この管理会社が持っているルールでございます。 まして、このルールは、実は、学校が使用する際には、当分の間、使用料は免除すると書かれてます。当分の間です。したがいまして、将来的に課金される可能性は、ここでは排除できません。そして、それは誰が持ってるかというと、全て任意性はその管理会社が有してるいうことでございますんで、これじゃいかんなというのが率直なところでございます。 ただ、救われるのは、作詞家であります秋元康先生が、そんな意図を持たずに、広く市民に歌ってもらいたいんだと、こういう思いで書いてくれたという意思表示はしてくださってますんで、この作詞家の秋元さんの意思を尊重して、その管理会社において、例えば、伏虎義務教育学校のこの校歌に対しては特例的な措置を講じてもらう可能性はないのか、この辺について教育委員会の見解を求めたいと思います。 以上が第2問です。よろしくお願いします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
    ◎市長(尾花正啓君) 25番松井議員の再質問にお答えします。 本来の趣旨から逸脱したふるさと納税返礼品制度の現状について、市長はどのような思いを持っているかとの御質問でございます。 返礼品は、ふるさと納税の制度を活用することで、観光や産業振興の観点から有効な手段であると考え、平成27年度から拡充しました。 しかしながら、返礼品を目的に寄附する自治体を選ぶという返礼品競争が激しくなり、和歌山市民が市外へ寄附を行うことによる税収の流出が急増してきたことから、福祉や観光などに関するさらなる返礼品の拡充やPRを行い、寄附金の増収に向けて取り組んできたところでございます。 議員御指摘のとおり、ふるさと納税の本来の趣旨から逸脱し、返礼品で寄附を誘導する過度な返礼品競争は問題であると認識しております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 25番松井議員の再質問にお答えします。 伏虎義務教育学校に関して、同校の校歌についてです。 作詞家の意思を尊重し、管理者において、同校歌に対し特例的措置を講じさせる可能性はあるのかという御質問です。 作詞者からは、作詞に当たり、誰からも親しまれる校歌をという思いで制作するとお聞きしました。 管理者の著作権信託契約約款では、校歌等特別の依頼による著作物については、他の楽曲と同様ではない一定の緩和措置について示されていますが、議員御指摘のように、広く市民の方が使用するとなると制限がかかってきます。 他都市でも、著名な方が校歌を制作されている事例もあることから、その使用状況について調査、研究を行うとともに、学校以外のさまざまな場面での使用や、今後さらなる広がりが考えられるウエブやSNS等に対する規制についても特例的措置を講じてもらえないか、管理者に対し働きかけてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) それぞれ御答弁をいただきました。再々質問、第3問を行います。 ふるさと納税です。 市長も、過度な競争はもうだめだと、おかしいよということで、認識は一にしていただいてると解釈いたしました。 税金を行政が徴収して再分配する、この機能が行政の大きな存在理由であります。その税金を、特産品という、若干のエクスキューズはあるとしても、約半分削られてしまって、それで残りの半分を再分配するという、要するに地方自治体同士が大きなパイの食い合いをしてるという、まことにぶっさいくな話でございまして、ましてや、例えば、地域の返礼品を購入して、返礼品として送る、これには一定の経済効果等々は確かに認められるんですが、じゃ、その地域で、例えば駅前で喫茶店を営んでる人、例えば飯屋のおばちゃん、近所の人に野菜を提供する八百屋のおじさん、その人たちはこの制度には全く乗っかれないわけでありまして、まあちょっとだめだよこれは、というのが私の結論であります。 ただ、問題は、制度を取り仕切る国が、一斉にこれをやめてもらわんかったら、今回、埼玉県の所沢市は競争からおりるという宣言をされました。まして、先ほどの金沢市なんかは、最初から競争に参加しないということでされております。これはこれで、一定その自治体の長の矜持であります。 しかし、もちろん住民から、市民からは、勝負に出んと負けてばっかりやったらあかんやないかと、こういうお叱りを受けるのも確かであるでしょう。 この間、テレビを見ておりますと、目黒の区長が小池知事に愚痴っとるわけです。知事、もう何とかしてくださいと、こらもう、目黒で特産品いうたらサンマしかおまへんいうて--もっと標準語やな--サンマしかございませんと言うて笑いを誘ってましたけども、もう、この過度な競争は全国的におかしい、おかしい、おかしいという声が上がってきているわけであります。 そこで、市長、さまざまな働きかけも既にやっていただいてるということで、これはこれでよかったなと思うわけですが、今後、例えば全国市長会とか、いろいろと市長が発信される場があろうかと思いますんで、全国の首長さんたちに働きかけて、えいやと一斉にやめようじゃないかと、もともとの行政の機能に戻そうじゃないか、そしてこのふるさと納税の最初の趣旨のみ生かして、この返礼品の競争は、皆、政治家ですんで、政治家の矜持としてやめようじゃないかというふうにぜひ働きかけてもらえないかなと、こんなふうに思うわけでございます。これについて、市長のお考えを述べてください。 次に、校歌であります。 答弁によりますと、作詞家の秋元さんの、一応意思が、誰からも親しまれる校歌をという思いで制作するということで、だけど、残念ながら作詞家の意思に反する形で、広く市民の方が使用すると制限がかかるという、この苦しい局面が今であります。 作詞家の方がこういう意見を言うてないんであれば、もう全く先の見えない暗い話になっちゃうんですが、秋元康さんは毛頭金もうけなんて考えてないと最初から言ってくれてるんで、これはありがたいわけで、さらに言えば、作曲をしていただいて、今回の全部マネジメントしていただいた、我が和歌山市からお願いした澤先生のお立場を考えれば、できたらいい形で、子供たちが、また、保護者の方々が、地域の方々が、市民の方々が、この歌を歌える環境を整えられたらいいかなと、こう思うわけであります。 ただ、一言だけ申し上げておきますと、先般の浦平議員の質問にもありましたように、歌詞についての是非は私も思うところがございます。思うところはございますが、今、その話をしますと議論がちょっとちゃらけてしまいますんで、あっち行ったり、こっち行ったりしてしまいますんで、この場では歌詞についての議論は控えさせていただきます。使う、使わない、どうやって使える、誰がどんな権利で使える、そういう議論に絞りたいと思います。 そこで、申し上げます。 昔から、日本では版権という考え方がございまして、これは昔の例えば浮世絵なんか、著者とそれを販売する人、著作権と当時は版権ということでございます。今、版権というのは、もう法律的にはございませんので、著作権、人格的な著作権とそれを使用許諾する、使用するときの著作権というて内部構造で分かれてるわけですが、それを後者は会社が持ってる、前者は作者が持ってる、こういう格好ですね。 ただ、この後者の版権は、実は譲渡されてもいい財産権であります。譲渡が可能な財産権です。前者は、譲渡は不可能であります。この後者の部分を、もうこの際、和歌山市が買い取れないかというのが私の提案であります。 今回、澤先生にいま一度力かりなければこんなことはできないですが、あらゆるルートを使っていただいて、その管理者に対して、また、作詞してくださった秋元先生に対して、本楽曲の著作権--版権部分を買い取る旨、申し入れられたらどうでしょうか。 もちろん、それにかわる本質的な解決策があるのであれば、お示しいただければ結構でございます。 長々と質問いたしました。結びになりましてまことに恐縮でございますが、長年、市役所で奉職してくださり、このたび退職されることになりました10名の局長さん、そして16名の部長さん、また、数多くの職員の皆さん、本当に長い間お疲れさまでございました。 私は、皆さんとは、ちょうど兄弟の上と下ぐらいの年が離れておりまして、しかしながら、役目柄、いろいろと厳しい、また、時には失礼な物言いをさせていただいたこともありました。今思えば、非常に申しわけないという思いでいっぱいでございますが、どうぞ意のあるところをお酌み取りいただきたいと思います。 思い出もたくさんあります。ここで言えば1時間ぐらい話ができるぐらい、それぞれキャラクターの濃い、楽しい方々ばっかりですんで、本当はここで披瀝したいんですが、そのいとまもございませんので、感謝をもって皆さんを、まだもう少し残ってますが、とりあえずお見送りの言葉を贈りたいと思います。どうか皆さん、まだまだ人生30年、40年、長い人は50年ぐらい、ちょっとそれは無理かもしれませんが、長生きをしていただく、そして幸せな人生を送っていただくことを心から御祈念申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 25番松井議員の再々質問にお答えします。 ふるさと納税について、全国市長会等において働きかけを行い、一斉に廃止し、あるべき姿に戻すべきと考えるが、これについての市長の見解はとの御質問でございます。 返礼品が目当ての寄附制度となっている現状を鑑み、ふるさと納税の本来の趣旨に立ち返られるよう、制度の見直しの検討を、平成28年7月に本市から地元選出国会議員及び総務省に要望しました。また、現在、全国市長会に対しては、国に要望を行うよう、和歌山県市長会に提案しているところでございます。 総務省においても、自治体間の競争が過熱し、一部の自治体において、制度の趣旨に沿わないような返礼品が送付されていることは問題であるとして、改善の検討を行っております。 今後も、ふるさと納税の本来の趣旨を踏まえた制度への見直しについて全国市長会に提案していくなど、さまざまな方法で他の自治体に制度見直しの必要性を理解いただけるよう努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 25番松井議員の再々質問にお答えします。 伏虎義務教育学校の校歌についてです。 この際、作曲家を初めあらゆるルートを通じ、管理者並びに作詞家に対し、本楽曲の著作権、いわゆる版権を買い取る旨申し入れるべきと考えるがどうか、また、それにかわる本質的な解決策があるならそれを示せとの御質問です。 このたびの伏虎義務教育学校の校歌については、著名な方々による作品となったこと、特に作詞については秋元康氏という日本を代表する方による詞であるため、学校での校歌使用以外の広がりも大きいものがあると想定されます。その場合は、校歌であっても、他の楽曲と同様、使用に当たっては著作権法によるさまざまな規制があることも事実です。 一方、管理者の著作権信託契約約款には著作権の譲渡もうたわれており、議員御提案の著作権の買い取りも、制度上は不可能ではないと考えられます。 開校も間近に控え、時間に制約はありますが、教育委員会としては、どういった対応をすれば最も使いやすいものとなるのかといった方策を早急に検討するため、管理者及び作詞者に申し入れをしてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) しばらく休憩します。          午前11時26分休憩   ---------------          午後1時10分再開 ○議長(野嶋広子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 遠藤富士雄君。--37番。 〔37番遠藤富士雄君登壇〕(拍手) ◆37番(遠藤富士雄君) ただいま、議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 その前に、午前中の松井議員の質問の最後で、職員さんに対する惜別の辞があったわけでありますけれども、私も同じ思いであるということでどうか御理解いただいて、次の質問に入らせていただきたいと思います。 市長に、まず質問させていただく前に、ちょっとお聞き届けいただきたいことがございます。どうか、しっかりと聞いてやっていただければありがたいなというふうに思います。 昨年9月に、私、前々から気になってた検討だとか勉強するだとか、そういう言葉が多いのはもうやめませんか、いいかげんにということをずっと言い続けまして、やるならやる、やらないならやらない、それでいいと、そしてその理由だけ言ってほしいと。やるというんであれば、いつまでにやるのか、何日かかるのか、何カ月かかるのか、1年かかるのか、何年かかってでもやってみせるとおっしゃるのか、やらないならやらないで、そのやらない理由をやはりはっきり言えばいいと思います。 我々に対して、気遣いをして、断ってしまうと我々のメンツを潰すのではないかとか、昔、よく聞かれましたけど、そういうことはもう必要ないと思います。どういう理由でやらないのか、今、そういう予算がないだとか、そういう計画は持ってないとか、進む方向性が違うとか、こういうことで対応できるのでそれはやらなくてもいいんだと、そういうふうに言えば、それはそれで納得すると思います。 それと、これもずっと昨年9月から、あとずっと冒頭やりとり見てて思うんですけれども、いいかげんに目先の受け狙いといいますか、ポピュリズムに陥るのはもうやめて、やりたいことはやると、市長が思うように、自信を持って仕事をしているわけでありますから、その自信と誇りを我々にしっかりと示していただかなければいけない、そういうふうに思うんです。 そこで、行政と議会が一体となって進める和歌山市のためになる事業が、定められた規定に沿って行っているんですが、そこにかかる経費が高いだとか使い過ぎだとか、何もそういうことを言われる必要はなくて、それはそれできっちりとした結果を出せば、それでわかっていただけると思いますから、もう一度申し上げますけれども、自信と誇りを持って取り組んでいただきたいと、こう思います。 そして、政治は先見性が問われますので、自信を持って、我々も同じですけれども、議会も襟を正してしっかり仕事をしたい、こういうふうに思ってます。 これ、私、勉強会で、いろんな先生方が講演に来られたり、そういうところに行かせていただいたときも何度か質問して、誇りを持って仕事をしてるんですが、マスコミの取り上げ方がどうも厄介ですねというふうにお話をしたこともあるんですけれども、そういうことです。 ですから、市長には堂々とやっぱり給料はもらってほしいんですね。ですから、和歌山市のためになる出張であれば、規定の範囲であれば、規定どおりの範囲であれば、無駄遣いではありませんから、しっかりとそれは使わせていただいて、そして我々も一緒に仕事をすると、そういうふうに思っていただかなければ、私の次の質問もなかなかやりにくくなります。 範囲の経済性という言葉がありまして、これしっかり辞書を引いて皆さん方も見ていただいて、これは多分経済用語じゃないかなと思うんですけど、これ、どんなことにでも当てはまると思います。当てはまると思いますので、そういうことで御理解をいただいて、市長は堂々と自分の思いどおり、自信を持って仕事をしていただきたいと思います。 それで、今回、ちょっと僕も脱線しますので、あらかじめ申し上げます。2つの基金について、そして一つは局の新設ということでお尋ねをします。 局の新設からいきますけれども、私は、観光--先日、吉本議員が観光局を創設したらいいんではないか、いわゆる観光部門を格上げして局にしたらどうかということで終わられてるんですけど、私もかねがねそう思ってます。 そして、ここのこの組織改正、10ページを見ていただいたらわかりますけれども、この組織改正見ても、果たしてこれで--この組織図、改正されてるんですけど--観光部分が、これで市長がおっしゃるこの施政方針に沿った観光事業、これ済みません、皆さんお手元にないでしょうけれども、ちょっと全部読むと長くなりますので、3ページから、未来に向けた成長のために動き始めた取り組みというところから始まって、観光について、産業国際化への取り組み、瀬戸内海国立公園における観光の強化、触れる、感じる観光へと、こう熱く語られてます、ここで。ところが、その後も、文化の振興と魅力発信、魅力ある和歌山城へというのも、これ全部、観光に絡んでくるんですね。 それで、これ読んでるうちに、もうずっと前から思ってたんですけれども、例えば、国際交流で、我々は姉妹都市だとか、この間も市長も行かせていただいて、強行スケジュールで、この強行スケジュールももう一度考え直していただいて、もう少し中身の濃い、仕事ができるように日程もとっていただいて、無駄遣いでなければ経費を使っても何も責められる問題ではないと思いますので。 そのときに、急遽、岡江総領事--バンクーバーのですね--から提案されて、まさか予期せぬ申し出というか、何をおっしゃったかといいますと、日本の物産品をバンクーバーで売りますよと、そういうイベントをやりますので和歌山市さんもどうか参加してくださいよと、応援しますよと、心強いお言葉をいただいて、市長は12月議会中ですので、行けませんから職員を派遣していただいて、しっかり和歌山の物産をPRして帰ってきてくれた、こういうことなんです。 これは、詳しく言いますと、観光の国際交流で行ったものの、中身については、また、所管が違ってくると。それで、残念ながら、和歌山市には食品流通の課がありませんので、そういうことも含めて考えれば、これからやはり観光は局に上げていただいて、商工振興とかそういうものも含めて大きな、広く取り上げていただいて、活動しやすいような局にしていただいたら、例えば、私がこの間、先ほど報告ありました台南市へ行ったときに、もうこれもお名前出してもいいと思うんですけど、郭理事長さん--市長も御存じの--が、帰り際に、和歌山市の桃は本当においしいと思ってます、これ何とか台南市で販売できる方法はありませんかという申し出がありました。 こういうことを、さあ、どこへ持っていったらええんかなという話ですね。こういうことを、もし真剣に考えてやると農林水産になるのかなとか、何かどこへ、とりあえず今のところわからんのですわ。 そういうふうなことも考えれば、市長もおっしゃってる、海外にどんどん物を売って、発信して、それで外国人を呼んでという話もあるわけですから、それも取り扱いの品目によっては、また、農林水産では間に合わない。例えば、着てる服であるとか、こういうものであるとかというものを売る場合は、じゃあ、どこが担当するのかとあるわけですから、そういう売り込むような課も必要になってくるわけですね。そういうことを考えれば、やはり局でないと前へ進まないような気がするんですよ。 だから、わかりやすく言いますけど、とにかく局に格上げをして、それでこれは昨年12月に出されたまちづくり指標というものを読ませていただいたら、ここに国際戦略の推進と出てます。この国際戦略の推進というのも、言葉もいいし、何かやってくれるんだなと期待感もあるんですけれども、具体的にはまだちょっと示されてないんですが、これは市長、何をどういうふうな戦略、国際戦略の何を目指してる戦略なのか。今後、先ほどから言ってますインバウンドも含めて、国際交流、外国人の誘客にどのように取り組むのか。 一つだけ、市長にちょっと嫌み言わせてもらって悪いんですが、ここのところ、外国人のお客さんの数が、全国でトップクラスの数が来てますよと、ここに書いてますけども、これ実は、今まで和歌山市というのは限りなくゼロに近かったんですよ。もともとが低いんですよ。それを、市長になられて、確かに発信していただいて努力されてることは、私も本当に高く評価しますけれども、しかしそれとて、具体的な方策というか政策がまだ見えてないです。 だから、インバウンドで、各議員もそうだと思いますけれども、それぞれの皆さん方の支援者の方々からも、間違いなく、インバウンドはどうなってますかとか、今、和歌山市の取り組みはどうしてますかというような質問はされてると思うんですけど、答えようがないんですね。それぞれの議員さんが思ってるインバウンドに対する思いしか語られてないと思います。 それで、今、ちょっと調べてませんけど、これ僕、インバウンドというのは、もう大分前に担当の人、観光の人なんか呼んで話を聞いたんですけど、残念ながら、どれぐらいかな、もう十何年、15年ぐらいになるんかもわかりませんが、インバウンドの言葉すら知らない。それで、残念だったのは、インバウンドの会長さんが串本なんですよ。串本の方がインバウンドの会長で、和歌山市にはインバウンドにかかわってる方ってごく少数、それも私の大好きな台湾を支援してる方とか、そのレベルだったんですわ。 そんなことではやっぱり前へ進みませんし、しっかりしたものをつくっていかなければいけないし、本当に市長、これ3ページからずっとこれ、本当にこれ観光に全部関係してきます。 それで、市長が政策を掲げるその優先順位でいうと、観光事業というのは、この和歌山市にとって一番目玉になる、一番PRできる、和歌山市をもっと売り出せる、そういう施策であるのかどうかということも一応頭に入れて考えていただきますと、局にしても何も問題がないと。 それと、予算も少ないように思いますし、人員も少ないと思います。ですから、やはり局にしていただく、これがもちろん私の要望でありますけれども、しっかりと市長、考えていただいて、取り組んでいただけたらありがたいなと。 具体的に言いますと、もう一度ちゃんときっちり言いますけれども、国際戦略は何を目指した戦略なのか、また、今後、国際交流や外国人誘客にどう取り組むのか、国際戦略を推進するため観光局を設置してはいかがですか。それで、もし、先ほどの話ですよ、検討と言わずにお考えがあるのであれば、やるのか、やらないのか。やるんだったら、大体いつごろまでに結論を出すというか表明をしていただけるのかということをお聞きしたいと思います。これはまず、局の新設であります。 今度は、お城なんですけれども、和歌山城、また、脱線したらあきませんので先に言いますけれども、天守閣の耐震予算、組まれてます。約1,700万円ぐらい組まれてる。今回、予算化されたのはなぜですか。 そして、天守閣の雨漏り。この質問も、吉本議員がもう5~6年前ぐらいにも質問してると思うんですが、かなりの時間が経過しているにもかかわらず、何ら改善、改修されてません。これ何もしてないんではなくて、担当の職員さんは必死でそれに取り組んでるんですが、余りにもやっぱり天守閣そのものが大きいわけですよね。屋根が大きい、それで連立式になってて、つながりがいっぱいあります。ですから、修繕ができないんですよ。その場その場の急場しのぎですわ。 これ、後で質問しますけど、この庁舎も実はそうなんですね。至るところで雨漏りが発生して、我々の至政クラブの宇治田議員さんの机の上に、真上からだーっと漏ってきてます。それで、雨漏りがひどいときは、議員さんの、宇治田先生の机はブルーシートかぶせて、濡れないように。御存じないですか。職員は、できるだけ市長に嫌なことは報告しないでおこうとされて、自分たちで努力して何とか雨漏り直そうと、多分されてるんだと思います。 実は、委員会室も漏れてるんです。委員会やってる最中に、バケツ持ってきて、そこへ置いとかなあかん、こんな状態なんです。 これ、ちょっと後でまた質問しますけれども、要するに、和歌山城の天守閣というのはそういう状況です。それで、耐震で組まれている、それはやっぱり何か心配事があるから組まれたんかなと思いましてお聞きしたい、そういうふうに思います。 それで、整理をするわけですけれども、市長が大奥、能舞台、これをしきりにおっしゃって、これもありがたいことです、我々にとっては。まず、和歌山城といえば、やはりこの和歌山市民、和歌山県民にとって心のよりどころであり、和歌山市の本当にシンボルです。これは、どこの地方自治体へ行っても、皆さん、おっしゃることです。そこのお城が自分たちの誇りであるとおっしゃるところです。だから、和歌山城については、市長も同じ思いでおられるんだと、それはよく存じ上げてます。 そこで、大奥、能舞台、確かに欲しいんですけども、今、現状の天守閣の状況を見たら、果たしてこの大奥、能舞台が優先されて、先にそっちにかかって、それで天守閣が後回しでいいのかなというふうに感じると、そういうふうに思ってます。これも、ちょっと市長のお考えをお示しいただきたいと思います。 最後に、庁舎ですけれども、市長が当選された、8月に当選されて、その翌月の9月議会で、私どもの佐伯先輩議員さんが質問されてます。このとき、ちょっと読ませてもらいました、質問書。答弁も読ませていただきました。 このときは、実は財政局長さんがお答えになって、それで最終的に市長さんがお答えになってると。 これは、多分、想像なんですけれども、当選されて直後のこういう大きな質問でしたから、市長は、その辺はまだしっかりと勉強会、何なり組める状況ではなかったと、状況も余りわかっておられないと思ってます。それは、別に構わないです。それで、答弁見ても、何も問題はありません。市長の答弁は、まことに筋の通った答弁であります、確かに。 しかし、そこから、今、時間もたったわけでありますし、そして市長が自分で、今、先ほど言いましたように、自分で自分の思いをやはり表明していくというか、カラーを出していく時期に来てますから、市長がもし、その当時に比べてこの本庁舎の考え方は変わってないのかなということでお聞きをしたいんですけれども、実は私が、今、住まいしてるところが宮地区というところにあります。 この宮地区は、もう皆さんもよく御存じで、皆さんは選挙しますから行かれて、それでまた、いろんなデータをごらんになったら、これ和歌山市で一番大きい連合自治会のある地域です。ここに、実は和歌山市の関連するものって何もないんですよ。支所、連絡所という言い方しますけど、宮地区のあれは連絡所ですから、支所でもないんです。連絡所なんです。コミセンもありません。本当に、何もないんです。 もう、いっそ移転を考えていただいて、今から、佐伯議員さんもおっしゃってますように、JR、玄関口ですし、東口も、皆さんは裏側と思われてるかわかりませんが、実はここ、リムジンバスが発着するんです。ということは、外から来た人は、ここが一番のメーンの玄関口なんです。ですから、この東口も活性化するし、市役所があそこに移転することによって、また、市長が唱えられているコンパクトシティ、いわゆる地域性のゾーニングをしたところの、そこにまた一つのちょっとした町並みが形成されるし、別に不便はないと思いますけれど、いかがでしょうかという質問であります。 わかりやすく言いますと、市役所本庁舎の移転はお考えないですかと、以前はありませんとおっしゃってましたが、時間がたってますので、市長、お考え方は変わってませんかという質問で、第1問、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 37番遠藤議員の一般質問にお答えします。 まず、国際戦略について2問いただいております。 国際戦略とは、何を目指した戦略なのか、また、今後、国際交流や外国人誘客にどのように取り組むのか。また、次に国際戦略を推進するため観光局を設置してはどうか、それはいつまでに判断するのかとの御質問でございます。 国際戦略は、少子高齢化の進展と人口減少という状況の中、本市が持続的に発展していくため、これまで築いてきた友好親善交流を基盤に、諸外国との経済交流を初めとした国際交流を拡充することで、本市に海外の活力や成長を積極的に取り込んでいくことを目指したものでございます。 国際戦略では、姉妹都市、友好都市を含む都市間交流の推進、外国人観光客の誘客拡大、産業の海外展開を3本の柱に位置づけ、それぞれがリンクしながら、効果的に施策を推進してまいります。 また、国際交流や外国人誘客への今後の取り組みは、諸外国からの来訪を促進するため、本市の自然、歴史、文化や産業の魅力を体験できる機会を設けるなど、観光資源をより魅力あるものに磨き上げ、触れる、感じる観光へつなげていくよう取り組むとともに、国際競争力のある地場産品等を、関係部署間の連携を図りながら、海外にアピールできるよう努めてまいります。 議員御提案の観光局につきましては、産業、文化、スポーツ、幅広く観光が関係することから、市全体の組織再編を含め、国際戦略を推進する上で機能的、効果的な組織の編成を検証し、平成29年度中に方向性を決定したいと考えております。 次に、史跡和歌山城の整備について2問いただいております。 まず、天守閣の耐震診断を今回予算化したのはなぜか、また、雨漏りの状況は知っているかとの御質問でございます。 和歌山城天守閣は、昭和33年に鉄筋コンクリートで再建されてから60年が経過しようとしています。 平成27年度には、登城客数が23万人を超え、海外からの観光客も増加傾向にあります。 しかし、議員御指摘のように、現在の天守閣は雨漏りなど老朽化が激しく、来城者の観覧環境、展示環境ともによいとは言えない状況であることは承知しております。 また、さきに起こった熊本地震に鑑み、今後懸念される大規模地震に対しても、来城者の安全性を確保するために、まずは平成29年度で耐震診断を行いたいと考えております。 これを実施することにより、建物の強度がどの程度のものなのかを把握し、今後の天守閣のあり方の方針決定に役立てたいと考えております。 次に、整備の優先順位はどう考えるか、大奥、能舞台が先か、天守閣があっての和歌山城ではないのかとの御質問でございます。 整備の基準となる江戸時代の和歌山城の当時の姿としては、山の上は城の象徴的なエリアでありました。そして、北の麓の二の丸が政治、生活の拠点、西の丸が文化の拠点といった位置づけであり、実質的な城の中心として機能していました。 しかし、現代の和歌山城に訪れる観光客は、まず復元された天守閣に登るケースが多く、麓に壮大な御殿があったことを現地で感じられない状況です。 現時点では、復元天守閣と平成18年度に復元された御橋廊下しかなく、廊下を渡った先に何があったのか、どういう役割を果たしていたのかがわからない状況で、和歌山城の特徴、魅力が埋もれてしまっているように感じます。 そこで、和歌山城ならではの特色を生かし、全国的に注目されるような整備として、大奥、能舞台復元を優先的に取り組んでいきたいと考えております。これにより、御橋廊下が居住の場と文化の場をつなぐ結節点としての役割を果たしていたことがわかり、麓の面的な広がりを体感していただき、時代の息吹を感じられる空間になり得ると考えております。 あわせて、全国の数ある城の中でも和歌山城がきらりと輝きを放つよう、周辺エリアも含め、歴史や文化が薫る城下町として磨き上げ、魅力向上に取り組んでまいります。 次に、市役所本庁舎の移転を考えてはどうかとの御質問でございます。 現在の本庁舎の場所の選定については、議会において設置された庁舎建設調査特別委員会で種々検討いただき、現庁舎は長年市民がなれ親しんできたところであること、官公庁が集中するなど都市の中枢管理機能が集結していること、周辺環境や交通条件もすぐれていることなど、諸条件を考慮して決められたと聞いております。 現時点では、本庁舎は耐震性を有しており、また、建てかえには多額の経費が必要となることから、当面、現庁舎の計画的な修繕等により長寿命化を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 37番。 〔37番遠藤富士雄君登壇〕(拍手) ◆37番(遠藤富士雄君) ありがとうございます。 観光局のことは、期待をしながら待たせていただくとして、お城とこの庁舎、もう一度、しつこいようですが質問をさせていただいて、和歌山城の場合、耐震診断の結果が出て、もし強度不足というふうに出た場合にどうするのか。それでも、補強しながらもたすのか。 それなら、私は、先ほど言いましたように、雨漏りの完全修復というのはもう本当に、建築屋さんに聞けば、みんな、それはもう無理でしょうと、普通のビルでも普通の建物でも、かなり大きな建物になればなるほど、どこが原因で漏ってるのかがわからないというようなことをよく聞きます。 ですから、それだったら、もういっそのこと、もし強度不足ですよと出た場合は、そういうふうに考えられて、いわゆる建てかえとか復元する、完全復元するというふうに考えられてもおかしくないんではないかなと。そうすることによって--確かに年数もたってますし、それぐらいの値打ちがあるというのも聞いてます。 愛媛県の大洲城というところは、完全復元をされてるお城だそうなんですけれども、そのようにすると、この和歌山城というのは、--以前インバウンドのときに市長にもお話ししましたが、私が知り得る外国人--台湾とトルコだけですけどという話なんですが--でもアトキンソンさんも同じことをおっしゃってたように、このお城、すばらしいとおっしゃるんですよ。もう、よその城にないものをいっぱい持ってて、専門家に聞いても、本当に見事な城だと。もう、見る角度で全部形が違うし、窓の位置も全部違うし--全部とは言いませんが--違うしで、とにかく非常にすばらしいお城であるということは認めてるんですね。 だけど、天守閣があってのお城ではないんですか。だから、大奥も能舞台も本当は欲しいです。もっと言えば、一の橋から西方向に向かって、いわゆる白壁のやぐら、あの川端通りがそのようにずっとあれば、上に上がれない人でも、そこから眺めるだけで、今--あ、そうそう、市長のおかげで木をしっかり伐採していだいて、間伐というか、していただいて、伐採していただいてるんで、剪定というんですかね--をしていただいてるんで、本当にもう眺めがよくて、本当に誇らしい天守閣になってきて、皆さん、喜んでます。これは、私、ずっと木を切ってくださいとお願いしてて、誰も切ってくれなかったのを、市長が就任されて、すぐこれ取り組んでるんですね。それはもう本当に感謝してます。 しかし、それも、今、言いましたように、天守閣が見えなくなってるんでみんな怒ってたんですよ。見えないですよ、あれ、下から。それが、白壁のそういう川端、堀端のところにそういうものがまた復元されて、それでこちらから見たら天守閣がしっかり後ろにあってという、その光景というのはやっぱりすごいと思いますね。 だから、もう一度、それ考えていただけませんかと、いっそ復元ということで、木造復元ということを考えていただきたい。 それと、庁舎です。 なるほど、おっしゃることもわかります。 でも、この庁舎も、この間の--ごめんなさい、繰り返すようで悪いんですが、薬学部の建物をあそこに持ってきて、また、ああいうのっぽのビルが和歌山城の周りにもう一つ出現すると。だから、これ、官の建物ですから、これだけちょっと言わせてもらうと、合同庁舎、あんな無用の長物を、あんなものを何もあそこに建てる必要はないと、ずっと1人で頑張ってたんですけど、力不足で、建ちます。 あそこでないと仕事できないんですかと、よく橋下徹さんがおっしゃってましたけど、そういうふうに映るんですよね。あんな一等地、開放していただいたら、もっとこのお城周辺のまちづくりがきれいになって、今度、最後に残された、我々が言い続けて、民間の事業所にも言い続けて、なぜあんなのっぽを建てたんですか。もう一度、3階、4階部分まで瓦屋根につくりかえてくれませんかまで言いに行ってるんですけれども、遠藤さんあんなん言うけど、あんたとこの市庁舎どうよ、お城の前にあんなん建ってるやんと、こう言われたら、もうぐうの音も出ない。 それなら、お城の前にマッチする建物を民間に委ねて、公募してでも、そこにそういう城下町スタイルの町並み形成は、これだけの広さがあるわけですから、これはちょっと本当に申しわけない、お隣の建物も含めて協議をして--お隣、2つあるのかな、立体駐車場ともう一つありますね--その辺のところとも話をして、用地等を整理して、それで建てかえる。 それでも、いやいや、予算の関係上、それは無理ですとおっしゃるのであれば、しかしそういうことも含めて考えれば、この庁舎というのは、今から議論しとかな、さっき言いましたように、先見性が政治の身上ですから、先ほどちょっと早とちりしてという話もあって、先に進み過ぎてという話もありましたけど、そういうこともあるかもわかりませんが、いずれにしても、先を見越して、今のうち、将来この和歌山市の庁舎をどうするのかということをしっかりと議論していただくような場があって、その後の段取りも考えていただくと。 そうすると、いずれにしても、ここで建てかえるにしても多額のお金が要ります。移転するにしても要ります。これ、移転のときは、まだここを売却すればいいと思ってます、土地を。だけど、それだけでは多分足りないでしょう。ここで、もし、やるとした場合でも、整備をするわけですから、周辺も多分。そうすると、やっぱりお金の話になるわけですよ。 そうしたら、やっぱり特定目的基金という、その基金を今のうちに、市長の代につくっておいて、将来、市長がずっとそこにおられたら、それはそれで市長が提案したものですからやっていただける。もし、市長が違うところへ行かれたとして--いや、もしどなたかにバトンタッチをしてということですよ--25~26年先までもつと言ってるわけですから、そのときはそれで、尾花市長がつくっていただいたこの基金を活用しましょうということになると思います。 お城の御橋廊下も、尾崎市長が基金を創設して、そして御橋廊下につながったというふうに思ってます。ですから、基金、ぜひつくっていただいて、それで広く広報するということが大切だと思いますんで、これは、お城は言いやすいかもしれませんが、庁舎ってちょっと言いにくいのかわかりませんけれども、市民からの寄附も募ってもいいんではないかなと。もう老朽化してます、ですから将来のために今のうちにやっときますいうことで。 それと、もう一つ気になるのが、25~26年先までもちますよという耐震診断なんですけれども、実は私たち、北野議員さん、ここにおられて、北野さんと私は平成7年当選組です。阪神大震災、もう御存じですけども、そのときに、それこそ未曽有の大災害、起きたわけです。そうしたら、今までの耐震基準とか、いわゆるそういう地震にかかわる数値が見直しをしようということになったんです。それで、なぜかといったら、神戸で耐震性のある建物が倒れてるんです。だから、耐震性があった、これは保証されたと思ってた建物も倒れてるんです。 それで、ここからまた問題なんですよ。 それ、東南海・南海地震の話、よく出ますけど、皆さん、覚えてますか。あれ、平成7~8年ですよ。東南海・南海地震は30年ぐらいたったら起きる確率が高いと。そこから、もう20年たってます。だから、もし本当に30年という言葉が生きてるんだったら、もうあと10年しかないということです。 耐震診断は26年もつとおっしゃってるかもしれませんが、地震の来る確率は、もうあと10年以内に起きるかもわからないということになるんです。30年、30年、30年と言ってるうちに、もう20年たってるんです。 ですから、そういうことも考えれば、やはり今から、お城も含めてですけども、手当てをしなければいけない。 この庁舎も、先ほど言いましたように、耐震はもつかもしれませんが、構造の中で雨漏りのところがかなりあると。これは、耐震はもつけれども、実はもうかなりくたびれてますよ、この建物はということになりませんかということなんです。 だから、これ再質問ですので、もう一度、市長にきっちりとお願いしたいんですが、いずれにしても、建てかえにしても移転にしても多額の費用がかかると。ですから、特定目的基金を創設して今からお金をためませんか。それについては、お城と同じで、市民からも募りませんか、募金活動しませんか。お厚かましいお願いなんですけれども、お城も多分そういうふうになっていってくれればありがたいなと思うんです。 ということで、そうそう、お城は、診断後の強度不足が出た場合に、私がお願いしてるように木造に復元しますかというのと、耐震補強をして、そしてまた雨漏りも、完全修復は無理だと思いますので、本当にもとの形に復元していただくのが一番いいのかなというふうに思ってますので、何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 37番遠藤議員の再質問にお答えします。 史跡和歌山城の整備等について、天守閣の耐震診断後、強度不足と出た場合、木造復元するのか、または耐震補強するのかどうか、また、雨漏りの完全修復は無理であるので、いっそ復元してはとの御質問でございます。 現在の天守閣は、市民から寄附を募って再建されたものであり、和歌山市の戦災復興のシンボルと言えます。 当時、建てかえに当たっては、木造の選択肢もありましたが、不燃性の高い鉄筋コンクリート造にすることとなりました。外観は、江戸後期の天守閣を忠実に再現しており、昭和30年代の復元天守の中でも極めて高いレベルの仕上がりと聞いております。再建から60年近くたち、それ自体が文化財としての価値を持っていると言えます。 以上のような点を踏まえて、耐震診断の結果が出た時点で、費用面も含めて今後の天守閣の整備方法等について、さまざまな課題を整理し、和歌山市のシンボルであり観光拠点でもある和歌山城天守閣を風格ある姿で次世代に残せるよう取り組んでまいります。 次に、市役所本庁舎の建てかえについて、現地建てかえや移転には多額の費用が必要となることから、特定目的基金を創設し、募金を募ってはどうかとの御質問でございます。 和歌山城周辺の施設については、歴史的景観に配慮し、和歌山城と調和した建物であり、市民に親しまれることが理想でありますが、本庁舎の建てかえには多額の経費が必要となることから、庁舎の長寿命化を図ることで対応してまいりたいと考えております。 しかしながら、議員御指摘のとおり、耐用年数のことなどを考慮し、また、将来のことを見据えて、市役所本庁舎の整備等のため、基金の創設と、そのPRによる寄附の募集を考えてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 37番。 〔37番遠藤富士雄君登壇〕(拍手) ◆37番(遠藤富士雄君) そうしたら、済みません、お城をちょっとこだわりますけれども、お城だけ、もう一回ちょっと質問させてください。 基金創設なんですけれども、これ現在、基金はあるんですよ、お城は。 これも、僕、市長、本当にいいお話というか、いい判断をしていただいたと思ってるんですけど、1階へおりて、そしてエントランスのところで見かけたんですが、市長になって初めてですよ。あそこに募金箱、もう一度置いていただいて、そして尾崎市長の時代に、尾崎さんが提案ずっとされてた、先ほど言いましたが、白壁、それでやぐら、大奥、能舞台もおっしゃってました。天守閣もおっしゃってたんですけれども、その募金箱、果たしてどこへ行ってたんやろと思ってたんですけど、今、置いてくださってます。 それで、ちょっと尾崎市長のお話で非常にこれ、ためになるなと思うんですけども、こういうふうにおっしゃっているんですよ。 これは、議員さんの質問で、その答弁なんですけど、どこから読んだらいいのかな。ちょっと長くなるかわかりませんが、「史跡和歌山城公園という名にふさわしいように、そういうものから、例えば御橋廊下」、もう今、御橋廊下できてますけど、このときからおっしゃってたわけですね、「やぐら及び白壁、西の丸、能舞台等が復元でき、そして後世に残るものとして、また市民にも活用される文化遺産としてよみがえらせたいと思っております。」、これ市長、全く一緒の気持ちだと思うんですよ。 ただ、僕が言ってるのは、順番がどっちが先ですかと聞いてるだけで、やろうとしてることは一緒やから、それはそれで、市長の御判断で、議会がそれを承認していけばいいだけだと思うんですが、ここなんですね。そのお金があるのかという質問なんですね、これ。 それで、こう言ってるんですよ。仮に、和歌山市に「お金が潤沢にありましても、この問題は市民一人ひとりの御協力を得る、少しずつでも力を合わせていただくということに意義がある」、そういうものだと考えている、これなんですね。 これ、非常に大事なことで、だからやっぱり基金は、多分あそこに置いてるということは、市長は多分あちらこちらにお願いして募金箱を置かせてもらってるんだと思うんですが、残念ながら、この間、我々とそんなに年代が変わらない社長さん方と食事会があって、お話が出て、今度、質問何か出てるのみたいな話になって、何というから、お城入ってますという話で、お城の状況をちょっと言ってたんですよ。市長には申しわけないんですが、まあまあ厄介な状況ですわ。 そんなん、もっとPRせなあかんのちゃうと、市民は多分知らないよと、天守閣も雨漏りしてるとか、耐震の診断を受けなければいけない年数になってるとかとは知らないと。ただ、60年たってるので、それはそれで評価をされる、違う角度で評価される、文化財とかですね、そういう意味では、ああ、そういう道もあるんですけどねという話の中で、まさに市民、県民が一体になって、昔みたいに和歌山城をもう一度復元さそうという機運ですよね、そういうふうになってもらわなければ意味がないということだと思うんですね。 尾崎市長のおっしゃってることは、本当に僕らにとってうれしかって、僕、実は、平成8年に基金創設されてるんですけど、平成7年に当選、先ほど言いましたように。平成8年、僕まだ1年生議員ですよ、ひよこです。でも、神戸からプロのジャズプレーヤー呼んできて、お昼のサマータイムコンサートといいますか、ジャズコンサートをやらせてもらったんです、貸してもらって。 それで、玄関で1時間、ずっとジャズの演奏してもらって、それでその基金の宣伝をしたんです。そのときに、もちろんマスコミもずっと来ますので、もちろん流れますし、新聞も書きます。当然、僕は、そこには出ませんよ、立場上。だけど、それはそういうふうにしたんですね。それで、みんな盛り上がったんですよ。それで、市長も、やはり毎年、幾らかのお金を積み立て、行政は行政で積み立てて置いときたい、それで市民からの浄財も集めたい、こういうスタンスでされたわけです。 それが、残念ながら途中で途切れて、しかし、先ほど言いましたけど、御橋廊下に関しては、多分そのときの基金がやっぱり生きてるんですよね。多分、生きてるんです。だから、あれ、やれたと思います。 ですから、何をするにしてもお金なんですよ、やっぱり。お金がかかります。お城の復元。そして、ここもそうです、建てかえにしても移転にしても、何にしてもお金が要ります。ですから、その算段を今からやっときましょうということを申し上げたいんです。 それで、もっとPRしましょうというのは、いかに大事かというと、ここに、これずっと調べてたら、ある人がインターネットで調べてくれまして、こう書いてあるんですわ。これ、名前出せないんで。 家電量販店の創業者が尼崎城、これ何としてもつくりたいということで、10億円を超えるお金、その後の金額出てませんが、10億円を超えるお金をぽんと寄附したんです。この人、さもお城にやっぱりそれだけの思い入れがあったのかなと思ったら、この人、生まれは違うんですね、尼崎ではない。そこは、いうたら創業した場所なんですよ。その量販店の家電販売店。そこで、商売させてもらって、今まで成長してきたので、恩返しをしたいんやと。それで、まだつけ加えてこう言ってるんですよ。私はお城には全然興味がないと言っております。興味がない人が、恩返しやといって10億円寄附してくれるわけでしょう。 そうしたら、和歌山の我々は、お城に対する思い入れ強い人がいっぱいおられると思うので、もっとこの実態を知っていただいたら、それは寄附しようといって手を挙げる人、いると思うんですね。先ほど言いました、集まった社長さん方は何と言ったかというと、そんなん言ってくれたら、そら幾らになるか知りませんよ、なるか知りませんが、寄附ぐらいするでとおっしゃったんですよ。 これはもう、やはりこの基金のPR不足やなと思うんですよ。だから、喫茶店だとか飲食店だとか飲み屋さん、いっぱいありますよね。それで、商店街もある、手を挙げていただくところにやっぱり募金箱をずっと置いてもらって、それこそ吉宗公ののぼりでも立てさせてもらって、それで復元和歌山城とか、大奥でも結構ですよ、大奥、もう一度つくるんだというようなそののぼりをつくって、もっと広めていただければ、その基金も集めやすいのではないかなというふうに思いますので、最後に、やはり先ほどのことと一緒です。整備にお金かかります。 ですから、この庁舎は、今、基金創設、考えるとおっしゃっていただいた。だから、ここはもう今の基金をもっとPRしていただいて、それで広く皆さんに知らしめるということが大切ではありませんかということで--そうそう、ちょっと時間かかるかもしれませんが、何か将来の庁舎のことを考えるような、そういうシステムづくりみたいなん、できないんですかね。今のうちに議論しとくんですよ、将来見越して。それは、できる、できないは構わないんですけど、済みません。 それと、観光客からもお金集められますわ。さっき、僕も持ってるんですけど、名刺入れに入れたままだったんで寒川先生のお借りしたんですけど、これ熊本城で1万円払うと熊本城復興城主手形というのをいただけて、これを持って行ったら、何か何割引きかになったりとかするんですよ、割引が受けられるとか。それは、もちろん飲食店とかそういうところと提携してるんだと思うんですけども、こういうふうにして、僕らもせっかく熊本の復興を応援に行ったんやから、やっぱりなっとこうかとなるじゃないですか。 そういう意味では、PRすることによって、なるほど、和歌山城そうなってんの、それやったら我々もせっかく和歌山城へ遊びに来たんやから入っとこか、それでまた反対に、海外の人だって、記念に持って帰るために入ろうかという人がいてもおかしくない。 ちょっと話それますけど、東北の震災で皆さん思い浮かぶのは、北から順番にいくと、岩手、宮城、福島、こうなって、それで確かに当時の新聞では千葉、東京なんかも被害受けて、我々も靖国神社のそばの会館で勉強会やってたところが、屋根が落ちてお1人亡くなったと思うんですが、もしそのときに我々がその会場にいたら死んでるよねと言ってたんですけど、でも意外と出てこないんですよね、その3県以外は。 実は、茨城の水戸にスポーツの関係で行ってまして、それで学校の先生が、遠藤さん、議員さんやからちょっと連れて行きたいところあるからついてきてといって、連れていかれたのが水戸の市役所なんです。がたがたですよ。建物そのまんま残ってますけど、完全に液状化現象で、それで規制線というんですか、黄色のテープを張って、立入禁止です。ここ、ガラス越しに見たら、机ずっと置いたまま、書類も置いてるし、これ使えるやんと言っても、いや、だめです、危ないですという状況やったんです。 それで、ほとんどの方が、水戸の市役所がそんなふうになってるって知らないんですよ。熊本もそうでしょう。やっぱり、ああいう地震災害が起きたときは、やっぱり庁舎だってだめになってしまうわけですよ。 でも、より頑丈な庁舎は、やはり残る。それで、一般の方はどこへ逃げるかというと、そういう役所であるとか体育館であるとか学校だとか、そういうところへやっぱり逃げるわけじゃないですか。その肝心かなめのところが倒れてるようではおかしいし、それでその--市長、今、ここ大変ですよ。消防庁舎の中央のあそこのところに市長の部屋つくっといたほうがええと思いますよ。ここから指令を出せないと思いますよ、そんな状況になったら。 だから、ちょっとこれは脱線してますけど、とりあえずお城のことについてはそういうふうに思いますので、いろんな人から寄附を集めて--ああ、そうや、水戸城の場合は、大手門、一枚瓦城主、これ3,000円から始まるんですけど、3,000円、10万円、100万円で、100万円以上と、こうなるんですけど、募金活動やってますので、とりあえずお城については今のお城整備基金をもっとPRしていただいて、しっかりお金をためていただいて、いいお城を復元というか再現というか、やっていただけたらありがたいなと思います。 終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 37番遠藤議員の再々質問にお答えします。 史跡和歌山城の整備について、新たな和歌山城整備のために多額の費用がかかると思うが、基金をもっと市民や企業、観光客など広くPRしたらどうか、また、天守閣の耐震診断後の方針決定のために今後の仕組みづくりを考えたらどうかとの御質問でございます。 和歌山市史跡和歌山城整備基金は、史跡和歌山城の整備、復元を推進する目的で平成8年度に設置されました。 基金のPRにつきましては、現在、ホームページへの掲載、市庁舎、各支所、連絡所、その他の公共施設、また、市内銀行の本支店にも募金箱を設置し、市民の方々への呼びかけを実施しているところです。 しかし、議員御指摘のように、天守閣の整備や二の丸大奥、西の丸能舞台といった新たな和歌山城の整備のためには多額の費用が必要となります。 また、私も、和歌山城は和歌山市のシンボルであり、和歌山市にとっては特別な存在であると認識していますので、市民お一人お一人に御協力いただき、官民一体となって和歌山城を保全整備することに意義があると考えております。 そのためには、多くの方々から御協力を得らえるような、より魅力的な和歌山城の整備のイメージを打ち出していきたいと考えております。そして、整備、復元に対する機運を高めるために、他の城の状況も参考にしながら市民、企業、観光客や和歌山出身の国内外の方々にも御協力いただけるようPRを強めてまいります。 また、耐震診断後の天守閣のあり方につきましては、さまざまな課題を精査、整理し、和歌山城天守閣を風格ある姿で次世代に残すためにも、庁内の関係部局や専門家や有識者等で組織される検討委員会の立ち上げを考えてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 以上で、一般質問を終結します。 しばらく休憩します。          午後2時07分休憩   ---------------          午後2時30分再開 ○議長(野嶋広子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   --------------- △日程第3 議案第29号から同第76号まで ○議長(野嶋広子君) 日程第3、議案第29号から同第76号までの48件を一括議題とします。 これより、ただいま議題となっている48件の質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、発言を許します。 森下佐知子君。--28番。 〔28番森下佐知子君登壇〕(拍手) ◆28番(森下佐知子君) 議長の指名がありましたので、日本共産党市会議員団を代表いたしまして、2017年度当初議案について質疑を行います。 まず、予算内示資料中、新規事業についてお伺いをいたします。 ナンバー6、遊休農地の解消・活用の更なる促進560万3,000円の事業内容は何でしょうか。 ナンバー18、地域まちづくりへの支援299万2,000円の事業内容はどのようなものでしょうか。 続いて、ナンバー20、まちなか再生に向けたまちづくりの手法の検討324万円の事業内容はどんなものでしょうか。 ナンバー41、(仮称)動物愛護センターの整備6,964万3,000円の内容と、旧西保健センターの敷地内の建物であった施設と機能の違いは何でしょうか。 次に、同じく予算内示資料中、予算の概要について。 第6款商工費、第1項商工費、まちづくり推進費中、リノベーションスクールの開催1,119万1,000円の事業内容と金額の内訳、これまでの成果及び新年度の目標はどうでしょうか。 次に、議案第57号について。 病後児保育事業の対象年齢の拡大の理由は何でしょうか。また、3つの公立保育所の閉園の理由及び通所していた園児への対応はどうなっていますか。 議案第68号について。 条例を改正する目的の内容はどうでしょうか。 最後に、歳入について。 第13款使用料及び手数料、第1項使用料、第6目土木使用料、第4節住宅使用料中、自動車駐車場使用料3,221万8,000円について、昨年との比較において増額となっていますが、その主な積算根拠は何でしょうか。 以上お伺いいたしまして、質疑第1問といたします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 荒竹副市長。 〔副市長荒竹宏之君登壇〕 ◎副市長(荒竹宏之君) 28番森下議員の質疑にお答えいたします。 ナンバー6、遊休農地の解消・活用の更なる促進560万3,000円の事業内容は何かとの御質疑でございます。 農地利用最適化推進委員が新たに設置されることに伴い、13名分の報酬額373万1,000円、遊休農地などの情報を地図化するシステムの導入費162万9,000円、システムを運用するパソコン本体費用24万3,000円となっています。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 坂本産業まちづくり局長。 〔産業まちづくり局長坂本安廣君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(坂本安廣君) 28番森下議員の質疑にお答えいたします。 3点の質疑がございます。 初めに、ナンバー18、地域まちづくりへの支援299万2,000円の事業内容はどのようなものかという御質疑です。 本事業は、業務委託に要する経費であり、内容は、地域のまちづくりに関する普及啓発、活動支援、まちづくりの方針やテーマ策定に関するワークショップ開催等を通じて、まちづくり活動団体等の掘り起こしや育成など、地域の特色を生かしたまちづくりを支援することとしております。 次に、ナンバー20、まちなか再生に向けたまちづくりの手法の検討324万円の事業内容はどのようなものかという御質疑です。 本事業は、業務委託に要する経費であり、内容は、和歌山市駅や和歌山城の周辺地区において、建物の老朽化や遊休化が顕著な地区を中心に、再開発の可能性調査を含め、まちなかの魅力向上に資するまちづくりの手法について検討することとしております。 最後に、第6款商工費、第1項商工費、第9目まちづくり推進費中、リノベーションスクールの開催1,119万1,000円の事業内容と金額の内訳、これまでの成果及び新年度の目標はどうかという御質疑です。 リノベーションスクールの事業内容と金額の内訳は、遊休不動産の再生と担い手育成のための3日間の短期集中型スクールの開催に620万円、不動産オーナーの意向調査や広報などに350万円、不動産オーナーなどにリノベーションへの理解を促すための講演会の開催に70万円、さらに事業化に向けたアフターフォローや打ち合わせのための旅費として79万1,000円を予定しております。 次に、成果についてですが、平成25年度からリノベーションスクールを5回開催し、受講生は合計153名となっております。 また、民間自立型まちづくり会社が4社設立され、スクールの提案から5件、受講生により7件、合計12件が事業化され、受講生による自発的な町のにぎわいにつながるイベントも定期的に開催されるようになりました。 最後に、新年度の目標につきましては、さらなる民間自立型まちづくり会社の設立と、これまでのスクールの提案も含めて多くの事業化を図り、雇用と産業の創出を目指していきます。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 立本健康局長。 〔健康局長立本 治君登壇〕 ◎健康局長(立本治君) 28番森下議員の質疑にお答えします。 予算内示資料中、新規事業、ナンバー41、(仮称)動物愛護センターの整備6,964万3,000円の内容と現西保健センターの敷地内の犬舎との機能の違いは何かという御質疑です。 事業費6,964万3,000円の内容は、(仮称)動物愛護センター建設工事実施設計及び既存犬舎解体撤去工事実施設計の設計委託料1,906万6,000円及び現西保健センターの解体撤去工事請負費5,057万7,000円です。 機能の違いにつきましては、現西保健センター既存犬舎は、保護した犬や猫を収容するために設けられた施設で、収容可能頭数は、犬18頭、猫12頭ですが、(仮称)動物愛護センターの収容可能頭数は、犬40頭、猫50頭を予定しており、譲渡に向けた長期の飼育が可能となります。 さらに、動物愛護教育を行うことのできる多目的室や猫の室内飼育を啓発するための猫コーナーの設置及び譲渡候補犬の運動のためのドッグランも計画しており、動物愛護行政を進めるための施設となっています。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 平田福祉局長。 〔福祉局長平田謙司君登壇〕 ◎福祉局長(平田謙司君) 28番森下議員の質疑にお答えします。 議案第57号について、病後児保育事業の対象年齢の拡大の理由は何か、また、3つの公立保育所の閉園の理由及び通所していた園児への対応はとの御質疑です。 病後児保育事業の対象年齢については、国の基準のとおり、小学校に就学している児童まで受け入れが可能であると判断したため、対象年齢を拡大するものです。 3つの保育所の閉園の理由については、園舎の老朽化と民営化計画に基づく閉園で、通所していた園児は希望する保育所等に4月から入所予定です。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 南方建設局長。 〔建設局長南方節也君登壇〕 ◎建設局長(南方節也君) 28番森下議員の質疑にお答えします。 まず、議案第68号について、条例を改正する目的は何かとの御質疑です。 改正する目的は、2点ございます。 まず、子育て支援のため、市長が指定する市営住宅に限り、子育て世帯が市外からの申し込みを可能とし、本市に移り住んでもらうことを目的とするものです。 2点目は、転貸市営住宅のうち、住みかえが完了した中之島市営住宅を除却し、用途廃止を行うものです。 次に、歳入について、第13款使用料及び手数料、第1項使用料、第6目土木使用料、第4節住宅使用料中、自動車駐車場使用料3,221万8,000円について、昨年との比較において増額となっているが、主な積算根拠は何かとの御質疑です。 自動車駐車場使用料の増額の主なものは、紀和駅団地の空き区画を有効活用するため、2台目用として、月々1台当たり3,100円で45台分を新たに貸し出すものでございます。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 28番。 〔28番森下佐知子君登壇〕(拍手) ◆28番(森下佐知子君) 御答弁をいただきましたので、再質疑をさせていただきます。 多くは、これから行われる各常任委員会での審議に期待をしたいと思います。再質疑については、それを深めるためということで、2点のみお伺いさせていただきたいと思います。 まず1点、新規事業のナンバー18、地域まちづくりへの支援及びナンバー20、まちなか再生に向けたまちづくりの手法の検討について。 この2件は、いずれも業務委託料として計上するという答弁がありました。地域を生かしたまちづくりの支援である、あるいは再開発の可能性を探る、まちなかの魅力向上に資するというふうにも答えられました。 委託料のあり方については、種々これまでも議論のあるところですが、今回、この2つについて、委託をしなければならない理由についてお伺いをいたします。 2つ目は、議案第57号について、病後児保育の枠の拡大について、国基準のとおりと答えられましたが、これは国と年度を合わせて条例改正をするということなのでしょうか。 また、公立保育所の閉園について、希望する保育所に入所するということでしたが、ならし保育など適切な子供たちへの配慮という点ではどうであったのでしょうか。 以上2つをお伺いいたしまして、質疑といたします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 坂本産業まちづくり局長。 〔産業まちづくり局長坂本安廣君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(坂本安廣君) 28番森下議員の再質疑にお答えいたします。 新規事業について、ナンバー18、地域まちづくりへの支援、ナンバー20、まちなか再生に向けたまちづくり手法の検討を業務委託しなければならない理由はという御質疑です。 これらの事業につきましては、目的をより効率的、効果的に達成するため、業務委託料として計上しております。 地域まちづくりへの支援につきましては、会議の開催や資料作成等における事務の一部を委託することとしております。 また、まちなか再生に向けたまちづくりの手法の検討につきましては、専門的、中立的な立場から、まちづくり手法等の提案を受けるため、委託することとしております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 平田福祉局長。 〔福祉局長平田謙司君登壇〕 ◎福祉局長(平田謙司君) 28番森下議員の再質疑にお答えします。 議案第57号について、国基準のとおりというのは、国と年度を合わせて条例改正するということか、また、希望する保育所に入所とのことだが、ならし保育など適切な子供たちへの配慮という点でどうであったかとの御質疑です。 厚生労働省の病児保育事業実施要綱で定められている病児・病後児保育事業の改正は、平成27年度でした。 和歌山市では、両事業を実施していますが、病児保育事業において、平成27年度では対象年齢を拡大して受け入れることが困難であったことから、改正を見送っていたものです。 ならし保育など適切な子供たちへの配慮という点につきましては、転園後の子供たちへの影響がないように受け入れ先の保育園等に申し入れております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 以上で、通告による質疑は終わりました。 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野嶋広子君) 質疑を終結します。 ただいま議題となっている48件は、お手元に配付の議案付託表のとおり、おのおの所管の常任委員会及び長期総合計画に関する検討特別委員会に付託します。 本定例会において本日までに受理した請願は、お手元に配付の請願文書表のとおり、おのおの所管の常任委員会に付託します。 以上で本日の日程は終了いたしました。 お諮りします。 明3月11日から3月22日までの12日間は、各常任委員会審査等のため休会とし、3月23日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野嶋広子君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて散会します。          午後2時50分散会   --------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    野嶋広子 議員    井上直樹 議員    芝本和己 議員    中尾友紀...